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2022.6.17

有村智恵4年ぶりVの予感『やってしまう気が…』

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

ニチレイレディス 袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース(千葉県)第1日

 これが、ベテランの勘働き。有村智恵が4年ぶりの優勝を射程にとらえた。2番で10メートルのバーディーパットを沈め、勢いに乗って6バーディー、ノーボギーの66をマーク。首位に2打差の3位の好スタートで表情がほころぶ。「私、今週はやってしまうのではないかと思っている」と思わせぶりに言葉が弾んだ。

 JLPGAツアー通算14勝。18年7月以来、優勝から遠ざかっている。その上で、「実は今週、主人が海外出張で(会場へ)来られない。そういう時ほど、(大仕事を)やってしまう気がする」と明かし、「(一緒の)記念撮影など心配をしなくていい。夫がいないところでしっかり優勝。その次は、(ご主人が)いるところでも優勝できるようにしたい」と、笑いを誘いながらのリップサービスは真剣だった。

 前週、予選通過をしたものの、最終日は80の大叩き。71位に終わっている。「コーチ、キャディーさんと原因を詰めて再調整。おかげで、ショットがすごく良くなった。少しクラブフェースが開き、そこへボールが当たったので、球筋が不安定。今回は、真っ直ぐ当たる意識を高め、実践したら安定した」という。

 一方、悩みが多いパッティングでも、光明を見出す。従来は、距離や感覚でクロスハンドと順手を使い分けたが、「10年ぶりかなぁ。きょうは1ラウンドをクロスハンドで通した。うまくハマって、ロングパットが決まりましたね」と解説。続けて、「グリーンが小さいコースです。20メートル以上のロングパットは、ほとんどありません。ここでクロスハンドをやってみよう-と決断」。

 グリーン上では、なんと名手のものまねへ挑戦した。「パク・インビさん。私は、パッティングの際、左肩が上がる。でも、インビの左肩は上がらないとイメージしながら、ストロークしたら、ボールをフェースしっかりとらえることができた」と説明する。「技術を考えるよりも、イメージを優先した方が体の動きがスムーズです」と、内面の変化まで言葉にした。

 名手は名手を知る。受け入れる度量と、技術があればこそできた匠の技を、あすはしっかりと目に焼き付けよう。

(オフィシャルライター・宮脇 廣久)

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

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