2022.7.23
菊地絵理香 勝率6割超えの最終日
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2022シーズン第20戦『大東建託・いい部屋ネットレディス』(賞金総額1億2,000万円、優勝賞金2,160万円)大会第3日が7月23日、北海道札幌市・滝のカントリークラブ (6,560ヤード/パー72)で行われた。ハイスコアの大激戦。菊地絵理香が通算17アンダーで首位をキープした。2打差の15アンダー、2位タイは小祝さくら、三ヶ島かな。
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《グリーン=スティンプ:10 3/4フィート コンパクション:23mm》
イーグル×2。最終組のパフォーマンスは大ギャラリーを歓喜させた。それでも、菊地絵理香は2打差をつけ首位をキープ。スキがなかった。
誰しも、脳裏に浮かぶのは逃げ切りが必勝パターン、ということだろうか。ツアー通算4勝の内、3勝がパーフェクト優勝。しかも最終日、単独首位でスタートした際は6戦4勝である。勝率は6割6分6厘…。
「そういわれるの、ちょっとイヤですね。でも、頑張ります」と笑顔を浮かべた。前日、大会コース新の63をマーク。驚異的なスコアの翌日は、得てしてうまくいかないことが多いものだ。しかし、3バーディー、ノーボギーでムービングデーを乗り切った。
「そんなにうまくはいかないだろうとは思った。攻めすぎず、守りすぎず。このあたりの加減が難しい。欲をいえば、もう少しスコアを伸ばしたかったけど、60台ですから良しとしましょう」。ちょうどいい塩梅を淡々と語った。
頼りになるクラブを「パター」と即答。「あっ、と声をあげてしまいそうになる、ミスパットが本当に少ない。いつもは結構ありますけどね」と前置きし、「パッティングが安定しているから、ショットですごくピンへ寄せなくては-というプレッシャーがありません。比較的、そこそこの内容で、そこそこの距離がカップインする。スコアが出ました」。
まるで他人事のように説明する。すべてを客観的にとらえているからだろう。自信をもって自然体でプレーしているように映るのは、精神面の充実がなせる業でもある。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
後半、同組の小祝さくら、三ヶ島かながイーグルを決めた際も、心から祝福。「イーグルって、すごいと思います。私は一緒の組でプレーする選手が、スコアが良ければいいなぁ、と思うのですよ。だって、楽しいでしょう。そんな姿をギャラリーの皆さんが見てくだされば、大会が盛り上がる。きょうも楽しいラウンドでした」と話した。人柄がわかるような言葉である。
一方、北海道出身ということもあり、開幕前から注目されていた。ただし、プロの矜持で、「出場する試合は、すべてでベストを尽くす」は変わりがない。ちなみに、前日にイーグル奪取に成功した14番のご神木・臥龍之桂について聞いてみた。
「知っています。首を垂れて通ると縁起がいいのかなぁ、と思って-毎日、木の下を通らせていただいています」。過去、4勝をあげた際は逃亡者の見出しが躍ったが、今回はあえてトップランナーと呼ばせていただこう。
決勝ラウンドの2日間、同じ選手が同組でプレーすることも珍しい。最終日もまた、技の競演である。
(メディア管理部・中山 亜子)
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