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2022.9.9

大里桃子 ピンチをチャンスに重陽で上昇

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 城陽カントリー倶楽部(京都府)第2日

 勝負の世界-ピンチをチャンスへ変えるのも、時の運。通算7アンダーの大里桃子が公式会見で、いきなり告白したのは、パー3の11番で飛び出したシャンクの話題だった。第1打を右バンカーへ。ピンまで15ヤードの第2打が、予期せぬ方向へ飛んでいく。

 「打った瞬間は呆然として、はずかしいという気持ちがすぐに…。それより、カメラマンが4人いらして、そのおひとりの足にボールが当たった。おわびのしるしで、あとからボールをプレゼントしましたけどね」という。ところが、「もし、カメラマンさんへボールが当たらなかったら、ダブルボギーの可能性があったかもしれない。お怪我がなかったし、不幸中の幸いでした」と胸をなでおろす。このホール、結果はボギーだった。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 しかし、プロの世界ではシャンクが出ると吉兆、ともいわれている。アドレスでボールとの距離があっている証拠。アクシデントを前向きにとらえることで、流れを変えるのだ。なるほど、その通りになった。1ホール後の13番から一変。ピン奥4メートルのバーディーが来た。

 続く14番ではピン手前8メートルのロングパットがカップイン。15番、残り175ヤードの第2打をピン1.5メートルへつけ、3連続バーディーとした。さらに3バーディーを重ね、11番以外はボギーがない。前日の29位タイから、一気に浮上した。

 8月、4戦連続予選落ちの不振がうそのよう。「でも、すごく調子が悪かったわけではなかった。ショットが良ければ、パッティングが悪い。そんな感じでプレーがかみあわない。ただ、よくよく考えると、予選落ちの時は目標を高く設定しすぎていたかも…。もっと上を-と欲を出しすぎた。私は完ぺき主義者です。ひとつ、うまくいかなかったら、表情にはださなくても心穏やかでいられなくなる。そうするとダメなんですよ。きのうも前半、ちょっとイライラしたけど耐えていたらバーディーがきました」と振り返る。

 さらに、決勝ラウンドへ向けて、「まさか、こんなにいいスコアが…。たまたまです」と控えめに話した。とはいえ、ひとたび上昇へ転じれば好調期間が長い。奇しくも、この日は重陽。奇数は用の数で、陽数の極9が重なることから重陽と呼ばれる。つまり9月9日は大変、おめでたい1日だ。

 ラウンド中の吉兆といい、遅ればせながらこれからが桃子の季節である。

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