2022.10.6
西山ゆかり-不惑のラウンドを実践中
<Photo:Christopher Jue/Getty Images>
JLPGAステップ・アップ・ツアー2022シーズン第13戦『かねひで美やらびオープン』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)が10月6日、沖縄県名護市・かねひで喜瀬カントリークラブ(6,543ヤード/パー72)で開幕した。大会第1日、自己ベストタイの65をマークした、ベテランの西川ゆかりが7アンダーで首位発進。今季3勝のルーキー、櫻井心那が6アンダー、2位につけた。5アンダー、3位はルーキーの仁井優花。
コースが選手を育てる。前週の経験が西山ゆかりを奮い立たせた。「スコアだけをみると、すべてが良かったように映ります。ただ、私としてはアプローチがすごくいい」という。
その布石が前週なのだ。「第1打の精度がいまひとつ。もう、ガマンを重ね、拾って、拾っての内容でした。もう、ナイス・パーセーブの連続。元々、グリーンまわりのショートゲームが好き。それが日本女子オープンで証明できた。武器とはいえないかもしれないけど、戦う上でポイントになりそう。また、第1打も前週は毎日、試合などで調整したら少しずつ良くなってきた」と、表情は明るい。
加えて、パッティングの調子も上々だ。「私、高麗グリーンが好き。イメージがより鮮明に出て、しっかりストロークできた」。まさに好きこそものの上手なれ、ということだ。
2番、グリーン手前のラフから残り20ヤードの第3打を、58度でチップインバーディー。勢いに乗った。ショットの精度も抜群で、最も切れ味が目立ったのは11番。52度であわやイーグルのシーンを演出した。すべてが上々の内容。
今年6月、不惑を迎えた。若手の台頭が目立つ昨今だけに、この頑張りが素晴らしい。「もし、皆さんへメッセージを伝えるとするなら」と前置きし、「若い選手がたくさんいても、年齢は関係ありません。どうやれば、プレーがうまくできるか。いい成績をあげられるか、です。もし、ラウンドして疲れやすくなれば、持久系のトレーニングを増やせばいいと思う。ピラティスを取り入れたりしている。でも、他の選手と比較するよりも、戦える体づくりをすることが一番。他の選手のことはあまり気にならない」。プロとしての極意である。
その上で、「やっぱり優勝したい。そのためなら努力ができる。JLPGAツアー、ステップでも勝ちたいです。また、そうすることが精いっぱい、生きていることでしょう。それが楽しい。その一方で、やはり気持ちが乗らなかったりした時、年のせいか…と逃げてしまいたくなる。だけど、どんな時でもなるべくは年齢をいいわけにしないように心がけています」とも。
生涯スポーツを職業とする選手にとって、これがロールモデル-といいたくなるような存在である。ゴールは当然、逃げ道もつくらない。いつも笑顔を絶やすことがないのは、充実の毎日を過ごしている証明なのだろう。
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