世界No.1で登場　アタヤ・ティティクルへ注目

＜Photo：Yoshimasa Nakano/Getty Images＞

TOTO ジャパンクラシック 瀬田ゴルフコース北コース（滋賀県）

　微笑みの国の19歳。世界ランキングナンバーワンのアタヤ・ティティクルに注目が集まる。タイ出身で、10月31日付で念願のロレックスランキング1位に輝いたばかりだ。「こんなに早く…。1位になれるとは思ってもいなかった。だけど、すごく光栄なことです」としながらも、「1位になることが、ゴールではない。もっともっと、技術を向上させなければいけませんね」と、えりを正している。

　それにしても、すごい。何しろUSLPGAツアー参戦1年目。ルーキーである。24試合出場で2勝。トップ10フィニッシュが14回と抜群の安定感が際立つ。ロレックスルーキーオブザイヤー１位も当然か。「今回、ファンの皆さんからすごく注目されるでしょう。もちろん、プレッシャーを感じているし、さてどうなるかわかりません。ただ、ひとつだけいえるのは全力を発揮し、楽しみながらプレーをしたい」と表情は明るい。

　プロ転向以前、5年の歳月をかけてスイング改造を施した。そして、プロ転向後はショートゲームに磨きをかける。「残り30ヤード以内、アプローチ、パッティングを毎日、必ず3時間の練習をするのが日課です。ショットには好不調の波がある。でも、ショートゲームは波が少ない。もっともっと精度を高めます」とも。

　来日は４回目だ。「日本を訪れるのは本当に楽しみです。アマチュアではサントリーレディスへ出場した。日本の皆さんは親切だし、大きな声援を送ってくださる。開幕するのをワクワクしながら待っていた」。傍らのキャディーバッグを見やると、目を引くものが下がっている。

　八幡神社のお守りだった。しかも表には干支の寅、技の一文字に加え、一年間無事ゴルフが出来ますように－。裏には上達祈願・令和四年・八幡神社と記されている。「日本のファンからのプレゼント。年の初めに毎年、いただきます」と話してくれた。世界を席巻するアジアのゴルフ界である。