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2023.3.2

緊張Max それでも荒川怜郁が2位発進

<Photo:Hiromu Sasaki/Getty Images>

第36回ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント 琉球ゴルフ倶楽部(沖縄県)第1日

 プロデビュー戦。しかも、荒川怜郁は地元・沖縄で23年シーズン、最初のティーショットを任された。「第1組のトップが私。もう、緊張してどうやってティーイングエリアへ立ったらいいのかもわからない。チョロするんじゃないか…」など、次から次へと不安ばかりが脳裏をよぎったという。

 しかし、5バーディー、2ボギーの69をマーク。3アンダーで2位と好スタートを切った。そのキーポイントとなった1番。第1打はフェアウェイをキープし、パーオンに成功する。そして、ピン左6メートルのバーディーパットを決めた。「もし、カップへ入っていなかったら、かなりオーバーしたかもしれない。でも、ラインはしっかり読んだ」。ホッと胸をなでおろす。

<Photo:Hiromu Sasaki/Getty Images>

 「縁起がいい」と、一気にプレッシャーを克服してしまった。このあたりがすごい。実は、このバーディー奪取までたくさんの試行錯誤があった。拠点としている岐阜から沖縄へ入ったのは21日。エース、サブと2本のパターを携えたものの、「まったく感触がつかめない。そこで、きのうメーカーさんに新しいものをいただいて、使ってみたらいい感じになった」。そんな試行錯誤がうそのように感じるほど、この日のパッティングは素晴らしい。

 終盤の17番では10メートルを決め、最終18番はイーグルトライの7メートルこそ決まらなかったものの、連続バーディーフィニッシュ。やはり、10位タイとベストアマチュアへ輝いた昨年の大会が示すように、コースとの相性は抜群だった。

 「去年も3アンダーでスタート。でも第2日、75を叩いてしまった。あすは貯金を残せるように、守りも大切です。攻めのプレーは決勝ラウンドへとっておきたい。余裕があると私、(プレーが)暴れだすから、もう一度すべてを引き締め直します」。これもプロフェッショナルの気構えだ。

 そうはいっても、まだ中部学院大スポーツ健康科学部へ在学中。「卒業はしたい。試合が続くと大学へは今までのようにいけないけど、頑張ります」。二兎を追う覚悟も固まっている。デビュー戦Vの期待は一気に高まったが、そんなフィーバーには踊らない強固な信念も魅力だ。

                                  (青木 政司)

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