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2023.3.10

悲願の初Ⅴへ! 曲がらないティーショットが復活した吉本ひかる

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント 土佐カントリークラブ(高知県)第2日

 最終18番パー4、ピンまで残り133ヤード地点から8番アイアンでピン左1メートルにピタリとつけた吉本 ひかる。それをど真ん中から沈めて第2日6個目のバーディーを奪った。6バーディー、ノーボギーの66は第2日のベストスコアタイであり、気がつけば通算9アンダーで首位タイに並んでいた。

 「ショットがすごく良かったのでバーディーチャンスが多かったんですけど、決め切れなかったホールも多かったですね」とホールアウト後はちょっぴり不満げな表情を見せた吉本。裏を返せばそれだけショットに対する自信があったことが読み取れる。もちろん、その根拠はあると言う。

 「今年からトレーニング合宿を行ったんですが、その時に体の軸をしっかりと作り、捻転の動きを覚えてスイングにつなげるようにしたんです」と吉本。これまでは手打ちに近かったが、ボディターンのスイングに変えたことで飛距離が10ヤードぐらい伸びた。しかも、ボールが曲がらなくなったと言うのだ。

 本来、吉本の持ち味は曲がらないティーショットにあった。19年に賞金ランキング28位になったときは、フェアウェイキープ率が76.2350パーセント(5位)と高く、そこからゴルフを組み立てていたのだ。ところが、20-21年は70.2881パーセント、22年は71.0317パーセントと下がり、同時にシード権も失っていた。それがこのオフのトレーニングにより、ティーショットに対する不安が払拭。曲がって飛ばなかったドライバーショットが飛んで曲がらなくなったのだから、2打目以降も当然楽になる。第2日はなんと全ホールでパーオンに成功して見せた。

 黄金世代の中でも比較的早い時期からツアーに参戦しているものの、ツアー優勝はまだない。今季はシード復活とともにツアー初優勝を狙いに行くが、プレッシャーのかかる決勝ラウンドでも予選ラウンドと同じようなプレーができれば、その目標へ向かって一気に近づけるはずだ。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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