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2023.3.18

上田桃子-アドバンテージを握る『課題は自力で克服』

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2023シーズン第3戦『Tポイント×ENEOS ゴルフトーナメント』(賞金総額1億円/優勝賞金1,800万円)大会第2日が3月18日、鹿児島県姶良市・鹿児島高牧カントリークラブ(6,419ヤード/パー72)で行われた。首位スタートの上田桃子が好調をキープ。前日に続き、ノーボギーのラウンドで66をマークし、通算13アンダーとスコアを伸ばした。4打差の2位タイは青木瀬令奈、稲見萌寧。
(天候:曇り 気温:19.3℃ 風速:5.8m/s)
《グリーン=スティンプ:11 1/3フィート コンパクション:23mm》

 この日も、もう十分-はなし。上田桃子は最終ホールを迎え、より集中力がアップしたそうだ。「1打でもリードして最終日を迎えたい。いい選手が追いかけてきている。最後は絶対、(バーディーを)決める」。ピン右横4メートルから、狙い通りのラインへボールをストロークした。カップインの心地よい音が響き、ギャラリーから盛大な拍手をおくられる。

 「パッティングがとてもいい。特に残り3ホールはすべて思うように打つことができて、(バーディーが)2つきた」という。16番では6メートルを決め、ガッツポーズが飛び出す。スタートから抜群の安定感に支えられ、ピンチは特になかった。それでも、「12番から4ホール連続でチャンスが続いたけど、丁寧になりすぎたかもしれない。しっかり、芯でヒットしていくことを考えていた。そのためには、打ち急がないことが肝心。それが丁寧になりすぎた要因でしょう。おかげで、あすにつなげることができました」と心中の葛藤を詳しく説明している。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 今大会はコースこそ違えども、歴代優勝者のひとり。「19年、大阪で優勝した時は最終日の前夜、右手中指が痛み出して、プレーができるか…。そんな状況でした。プレーができたこともまさかなら、優勝できたことも、まさかの気持ち。その前年は、ホールインワンを決めている。去年も私にとってシーズン初戦だったけど最終日、最終組でプレーができた。相性はいい。とてもポジティブなイメージでプレーができる大会ですね」と言葉が弾んだ。

 ムービングデーは雨上がりのコンディション。しかも時おり強風がコースに吹き荒れ、マネジメントが難しかった。「風が強い日は楽しみが多い。風にボールを乗せるか、ぶつけるかなど考えながら、難しくなるところが好きです。きょうは風が回っていた。4番はきのうとまったく逆。縦の距離感を合わせることに苦労しました」と、笑みを浮かべながら振り返る。

 開幕戦から2週を経て、リベンジのチャンスが到来。ダイキンオーキッドレディスでは、17番まで申ジエと1打差のデッドヒートを展開しながら、最終ホールで痛恨のミスが出た。

 「今年は、大事なところでミスをしないがテーマ。またか…」と唇をかんだ悔しさを払しょくする絶好機だ。改めて、「最終日の課題は自力で克服する。気負わず、やれることをやる。いくら気負っても、やることは変わりませんからね」。達観した表情である。だからこそ第2日、締めの18番が光った。

(青木 政司)

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