2023.3.18
“鬼頭の刃”炸裂 鬼頭さくらが8年ぶりVで初代女王の座に
<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>
JLPGAステップ・アップ・ツアー2023シーズン開幕戦『大王海運レディスオープン』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)大会最終日が3月18日、愛媛県松山市・エリエールゴルフクラブ松山(6,605ヤード/パー72)で行われた。濃霧のためスタート時間が2時間50分遅れとなり、規定ホール数終了を目指すため、セカンドカットを実施。2ラウンド終了時点の順位に基づき、145ストローク、28位タイまでの33名が最終ラウンドに進出。
通算10アンダーまでスコアを伸ばした鬼頭さくらが、2015年以来、8年ぶりとなるステップ2勝目を飾り、第1日からの首位を守り切る完全優勝で初代女王に輝いた。2打差の通算8アンダー、2位にルーキーの小林光希が入った。
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決して楽に勝てた試合ではなかった。2番パー4でイーグル、3番パー3でバーディーを奪う最高のロケットスタートを切りながら、5番パー5、9番パー5でボギーを叩き、ついに小林に並ばれた鬼頭。それでも焦りは無かったと言う。「混戦になるのは織り込み済みでした。最初からバックナインが勝負と考え、バーディーをいくつ獲るかしか考えていませんでした」。
その計画どおり、後半はバーディーラッシュで攻めまくる。まずは10番パー4で2メートルを沈めて再び単独首位に立つと、続く11番でも3メートルを沈めてリードを広げた。「全部バーディーを獲るつもりでした」と鬼気迫る勢いは止まらない。15番ではなんと15メートルの上りのフックラインを沈めると、1打差で迎えた最終18番では4メートルをど真ん中から沈めた。後半は11パットだったが、まさに鬼頭が手にしたパターは切れ味鋭い刃のように見えた。
「実は後半のハーフはかなり緊張していたんです。体も手もスムーズに動きませんでした。でも、このオフにやってきたことをしっかり出せば何とかなると思って頑張りました」と振り返る。ここ数年、思うような結果を残せないシーズンが続いたこともあり、オフはもう一度基本に帰ることに専念。ショットからアプローチ、パッティングまで単純な練習を繰り返した。その結果が、新たに開幕戦となった今大会で早くも出たことで、間違っていなかったと確信できた。
「1日5アンダーで回ることが目標なので、第1日と最終日は達成できましたが、第2日は自分に迷いが出たことでスコアが伸ばせず、そこが反省点です」と、勝っても気を緩めることがない。今回の優勝は15年の山陰合同銀行Duoカードレディース以来となるが、決して8年間を無駄に過ごしていなかったことを証明できたのではないか。
「今年の目標は賞金女王です。そのためにはバーディーをたくさん獲ること。もっとショートゲームを練習して、しっかりスコアをつくりたいです」。8年ぶりの優勝とはいえ、今年の1月に28歳になったばかりの鬼頭。真のゴルフ人生はまだまだこれからだ。
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