2023.3.26
1試合で610万円ゲット! 照山亜寿美が初の3位タイ
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 2023 UMKカントリークラブ(宮崎県)最終日
16年にプロ入りし、7年間でのツアー獲得賞金額が222万円だった照山亜寿美。今季も開幕戦から3試合に出場しながら、全て予選落ちを喫していた。それが今大会でいきなり3位タイに入り、510万円を手にしたのだから驚きだ。しかも、最終日は67をマークしてベストスコア賞の100万円までゲット。
「今週はパッティングがよかったので、バーディーパットを強気で打っても大丈夫と思えたのがよかったです」と好スコアの要因を分析した照山。たとえ2メートルぐらいオーバーしても「大丈夫っしょ!」と軽い気持ちでパーパットを打てたという。
圧巻だったのは、最終18番パー5でのバーディーパットだ。ピンまで残り100ヤードからピッチングウェッジで打つと、ピン上2メートルにつける。難しい下りのラインが残ったが、このパットを入れれば3位タイ、入れなければ7位タイだ。あくまでも仮想の計算だが、賞金額にして約260万円異なる。もっとも、照山自身はその事実を知る由もなく、「タッチを合わせて入ればラッキーぐらいの気持ちで打ったら、最後にコロンと入ってくれました」とあっけらかんと振り返る。無欲のパットが思わぬビッグマネーを招いたのだろう。
昨年のファイナルQTでは34位に入っていただけに、今季の前半戦は出場できるが、リランキングで上位に入らなければ後半戦の出場権は手にできない。今回の上位入賞でリランキング突破に向けて、弾みがついたのは間違いない。
28歳の照山だがその経歴は面白い。高校卒業後に米国のアニカ・ソレンスタムスクールへ留学。そこでアニカのコーチであるヘンリー・レイスから教えを受けた。トータルすると1カ月ほどだったが、ゴルフに対する考え方が変わったという。その後は一人でコツコツと努力していたが、昨年の春からティーチングプロの丹野宏紀氏に師事。苦手だったグリーン周りのアプローチを弾道測定器のトラックマンを使って克服したという。
「今回だけでなく、常に予選通過できるように頑張りたいです」と笑顔で語った照山。遅咲きではあるが、このチャンスを逃すわけにはいかない。目指すは初シード獲得だ。
(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)
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