2023.5.18
バーディー女王の本領発揮! 岩井明愛が即効リベンジへ好発進
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2023シーズン第12戦『ブリヂストンレディスオープン』(賞金総額1億円/優勝賞金1800万円)が5月18日、愛知県豊田市・中京ゴルフ倶楽部石野コース(6573ヤード/パー71)で開幕した。大会第1日は前週プレーオフの末に敗れた岩井明愛が単独首位に立つ。1打差の2位にはリハナがつけ、さらに1打遅れての単独3位に山下美夢有がつけている。
(天候:晴れ 気温:31.3℃ 風速:2.8m/s)
《グリーン=スティンプ:11 1/4フィート コンパクション:23.5mm》
“看板に偽りなし!”。前週終了時、JLPGAツアーのバーディー数(132個)でトップに立っていた岩井明愛が今大会でも第1日からバーディーを量産した。10番ホールから第1組でスタートすると、いきなりその10番パー4でバーディー発進。その後も着々と個数を重ねていき、ハーフ終了時には6つも稼いでいた。ノーボギーだったこともあり、パー35ながらも29をマーク。この記録は過去2人しかいないが、「パー36で30を出したことがありますから」と素っ気ない。むしろ、後半の6番パー5でバーディーを奪えなかったことの方が悔しいのか、「もう一度同じところからアプローチを練習したいです」と、リベンジに燃えていた。
後半は「距離の長いホールが多いので、バーディーチャンスにつけるのがなかなか難しい」と語るように、前半と同じラッシュとはいかなかった岩井。それでも最終9番ホールではピンまで83ヤードあった3打目を58度のウェッジで打ち、2ヤードにつける。きっちり沈めると、この日7個目のバーディーを奪った。
19年に同じ中京ゴルフ俱楽部石野コースで開催されたトヨタジュニアゴルフワールドカップに出場。日本女子チームの団体戦優勝に貢献はしたが、個人戦では最終日にスコアを崩して9位に終わっている。「当時よりは飛距離も伸びていますし、持つ番手も楽になったかなと思います」と岩井。この日の64で少しはリベンジできたのか笑顔を見せた。
ただ、リベンジはもう一つ残っている。前週、妹の岩井千怜、山下美夢有の3人によるプレーオフの末、2位タイに終わったことだ。いくら妹が勝ったとはいえ、自分が負けた悔しさを忘れてはいない。「2割は嬉しいですけど、8割は悔しいです」。今週はその8割を一気に返したいところではある。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
第2日は雨予報のため、グリーンが第1日よりも軟らかくなる可能性は高いが、岩井にとってはプラスに働くと思われる。なぜなら攻撃的なゴルフを身上としているからだ。この日も前半はピンそばにボールを止め、短いバーディーパットを残していたことが大きい。ただ、その攻め方も一つ間違えると、難しいアプローチが残ってしまうリスクもある。今季、岩井のリカバリー率が58.1006パーセント(60位)であること、平均パット数がパーオンホールでは1.7552(2位)であるのに、1ラウンド当たりでは29.6176(45位)であることがそれを証明している。今後も積極的な攻めを変えるつもりはないだけに、グリーンを外したときのリカバリーをどれだけできるかが、岩井にとっての課題となる。まずは、今大会できっちりと結果を残し、前週のリベンジをできるかどうかに注目だ。
(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)
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