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2023.6.17

山下を追う93期生 トップ5に4人

岩井明愛<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

ニチレイレディス 袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース(千葉県)第2日

 93期生の夏が来た。21年6月の最終プロテスト合格から2年。今や、JLPGAツアーの主力ともいえる存在になった。今大会もトップ5で4人がV争い。圧巻だったのは、第1日、ちょっと出遅れ10番スタートの岩井明愛だ。何と前日から10打も縮める62でホールアウト。自己ベストスコアを更新し、「すごくうれしい。プライベートも含め、ベストです」と少し興奮気味で話した。

 前週は、「ショットなど、調子が良くバーディーチャンスをつくっても、パッティングのラインが見えない」。突然の不調に見舞われたが、3メートルのパッティングを徹底練習して好調へ転じた。「スタート前から、やってやるぞ-みたいな気持ち。プレー中は、バーディーをたくさんとっていることがわからないぐらい、集中していた」という。

 ちなみに、この日は「明るい色を」とひらめき、イエローのパンツ、時計、キャップを身に着けた。黄色といえば、幸せを運んでくることで知られる。調子上昇で勝負勘もさえた。運気を呼び込んだのだろうか。振り返れば、昨年も妹の千怜とともに出場したものの、ともに予選落ちに終わった。わずか1年でこれほど変わる。恐るべき進化をアピールした。

 そして、岩井千怜も通算8アンダー、3位へ躍進。2週連続Vはもちろん、初めて最終日、最終組でツインズが競演することを喜んだ。「16番を終え、あとひとつスコアを伸ばせば最終組だ、と意識」。18番、第2打をグリーン奥へオーバーしたものの、3メートルのバーディーを鮮やかに決めた勝負強さに息をのんだ。「頑張ってきて良かった。差はあるけど、勝負は何が起こるかわからない。私はコツコツとバーディーをとるだけです」と、静かな闘志を燃やす。


佐久間朱莉<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 一方で、佐久間朱莉は93期生のトップ合格である。通算7アンダー。前日から20人抜きの4位タイへ浮上した。「私の同期はみんな、うまい。先に行かれてしまったから、少しでも追いかけないといけませんね」と話す。ただし、前3戦でトップ3が2回。「クラブのライ角を調整してきた。ようやく私の感覚と、クラブが一体に。皆さんから、西郷(真央)さん、山下(美夢有)さんもツアー初優勝まで時間がかかった。これから-とたくさん激励されているし、もっと頑張らないといけません」と、気合を入れている。

 さらに、後藤未有も上昇急だ。前日の33パットから、この日は23パット。「久々に上位で最終日を迎えられる。自分に期待してみましょう」と笑顔を浮かべた。故障をしないように、バッティンググリップでストローク。必見である。

(青木 政司)


後藤未有<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

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