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2023.6.29

ペソンウ、スイング改造効果で首位タイ発進

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

資生堂 レディスオープン 戸塚カントリー倶楽部(神奈川県)第1日

 19年にツアー2勝を挙げ、賞金ランキング4位になったペソンウ。その後はなかなか勝ち星に恵まれず、今季はトップテンが1回と本来の力を発揮できずにいた。その理由は昨年から右の骨盤を痛めていたことにあった。「一時は痛くてスイングができなかったほどです。それでスイングを変えたんですが、ようやく落ち着いてきました」。まだ完治はしていないが、骨盤周りの筋肉を鍛え、下半身の動きを変えることで、負担がかからないようにしているという。

 「以前は下半身をほぼ固定した状態でバックスイングを行っていましたが、今は上半身と一緒に下半身も少し回すようなイメージです」

 『ケガの功名』ではないが、新しいスイングにしたことで、今まで以上に体を使えるようになり、ドライバーの飛距離が多少伸びたという。もちろん、ショットの方向性もアップし、前週のアース・モンダミンカップ最終日には66をマーク。ようやく自分のスイングに手応えを感じられて、迎えたのが今大会だった。

 「今日はショットがよかったですね」と5アンダーをマークしたこの日はフェアウェイを外したのがわずかに1度あるだけだ。いいライから打てたアイアンショットもブレることがなく、カラーに外したホールもいくつかあったが、完全にグリーンを外してアプローチしたのはやはり1度だった。

 ショットメーカーのペにとってスイング改造は大きな賭けでもあったが、骨盤の痛みを考えると、背に腹は変えられない部分でもある。成功することを信じて1年以上必死に取り組んだことのご褒美をもらった気分だろう。まだ第1日を終えただけなので、はっきりとは言わないが、今大会を制したい気持ちは強い。

 「所属先である大和地所の本社が横浜にあるので、この大会には大勢の方が応援に来てくださる。ぜひ頑張っている姿を見せたいですね」

 現在、同社のCMにも出演しているペ。セリフもあったが、「えっ?」というひと言が上手く言えず、何回もNGを出し、30分ほどかかってようやくOKが出た。「CMに出演するのは初めてなので緊張しました」と振り返るが、周囲からの評判は結構いいとのこと。

 今大会は暑さとの戦いでもあるが、実は開催コースの戸塚CCからほど近いところに、現在住んでおり、自宅から通えることもプラスになっている。「自宅だと自炊できますからね。昨日はスタミナ満点の豚コチュジャンチゲを作って食べたので、暑さにも負けません」。首位タイという絶好のスタートをきったが、まだ残り3日間ある。地の利をしっかりと活かし、4年ぶりの栄冠に向かって気持ちを高めていくだけだ。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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