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2023.7.1

ステップの賞金女王、櫻井心那がツアー初Ⅴを目指す

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

資生堂 レディスオープン 戸塚カントリー倶楽部(神奈川県)第3日

 昨年、ステップアップツアーで新記録となる年間5勝を挙げ、賞金女王に輝いた櫻井心那。その権利で今季の前半戦出場の権利を得た上に、第1回リランキングでは3位に入ったことで、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンまでの全試合に出場できる。現在はメルセデス・ランキング23位につけているだけに、初シード獲得に向けて視界良好だ。

 身長166センチ、体重62キロと、国内女子ツアーの中では比較的大柄な部類に入る。ドライビングディスタンスでは254.42ヤードで5位(6月25日現在)に入っている飛ばし屋だが、実は100ヤード以内があまり得意ではないとのこと。前週も100ヤード以内からのショットをピンそばにつける機会が少なかったこともあり、今季4度目の予選落ちを喫していた。同じ過ちを犯さないためにも、今週の月、火曜日にコーチとともに修正を行ったという。

 「元々100ヤード以内の距離がすごく下手なので、まだ距離感とか全然合ってないんですけど、クラブヘッドの入りが良くなったと言いますか、当たりが厚くなりました」。

 これまでは通常のショットと同じ感覚で打っていたが、それだとボールが高く上がるだけでなく、今一つクラブフェースの上にボールが乗らなかった。しかも、ボールを右に打ち出すようなこともあったので、高さを抑えるイメージで打つようにしたところ、フェースの上にボールが乗るようになった。あとは、振り幅の調整だけなので、以前よりは距離感が合うようになった。

 それを証明したのが、13番と16番の2つのパー5だ。どちらも第3打が90ヤード残ったが、52度のウェッジでピンを狙ったところ、13番はピン左上2.5メートル、16番は右奥のカラー7メートルのところに乗せ、ともにバーディーパットを沈めた。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 結局、この日はパッティングの調子が良かったこともあり、5バーディー、1ボギーの68をマーク。通算6アンダーまでスコアを伸ばした。首位グループとはわずかに1打しかない。同学年で仲のいい川﨑春花、尾関彩美悠に続く、03年世代3人目のJLPGAツアー優勝を狙える絶好の位置で最終日を迎える。ただ、優勝したい気持ちは強いが、櫻井に焦る気持ちはない。

 「今年に入って優勝を狙える位置で最終日を迎えるのは初めてですが、優勝を意識せずに、1打1打、1ホール、1ホールに集中して、もったいないミスがないようにプレーできればいいと思います」と控えめだ。しかし、その作戦で昨年はステップアップツアーで賞金女王に輝いている。櫻井にとってはルーティーンでもあるだけに、上位陣を出し抜く可能性は十分あるだろう。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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