2023.7.6
菊地絵理香が首位スタート『ノーボギーがうれしい』
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2023シーズン第19戦『ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ』(賞金総額1億円、優勝賞金1800万円)が7月6日、北海道札幌市・真駒内カントリークラブ空沼コース(6611ヤード/パー72)で開幕。菊地絵理香が5アンダーで首位スタートを切った。1打差の4アンダー、2位は仲宗根澄香。3アンダー、3位タイで宮田成華、小祝さくら、尾関彩美悠が続いている。
(天候:曇り時々雨 気温:21.6℃ 風速:7.5m/s)
《グリーン=スティンプ:11 1/2フィート コンパクション:23mm》
プロのエッセンスが凝縮されたような一日。菊地絵理香が67をマークし、首位スタートを切った。「激しい雨。そして、強風。いやだなぁと思います。でも、仕方がない。どちらかひとつにならないかなぁ。そんな気持ちがあったけど、こればかりは仕方がありません。だから、集中力をより高めるしか手がありませんね」。
困難な状況だからこそ、スタートが大切。「出だしの10番が大事。残り140ヤードの第2打を8Iでピン奥2メートルにつけた。プレーのはじまりがバーディー。大きかった。とにかく、頑張らなくてはいけない」と、奮い立ったそうだ。12番では、ピン手前から10メートルのバーディー奪取。15番でも2メートルのバーディーを決め、この日のハイライトともいえそうな18番へ向かった。
「このコースで難度トップ3へ入るホールだと思う。第1打でフェアウェイをとらえることができた」という。残り195ヤードの第2打で4Uを選択。「打ち上げだから見えなかったけど、すごくいいショットでした」と、スーパープレーを振り返った。これが今季初のイーグルだが、「グリーンへ乗って、パーセーブができればいいと思っていた。ただのラッキーです。でも、たくさんのギャラリーが見てくださっていたから本当に良かった」。淡々と話している。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
そして、後半はパープレーに終わったものの、「ノーボギーのラウンドがうれしい。天気がよくない状況でも、ストレスがないプレーができた。しかし、晴天でもスコアが出るセッティングではない。きょうのことは良い意味で忘れます」。というのも、自身のスタイルを貫くためだ。
「たとえば5つ、良いことがあったとします。だけど、多くの選手はひとつ悪いことがあれば、そればかりが頭に残ってしまう。考えすぎると、良い部分をなくす。私はできるだけ、いいことを見つけるようにしている。欲を出さずに-」。第2日へ向け、より気を引き締めていた。前日から、取材中に口にするのは「鼓舞」だ。「難しいから、より鼓舞し続けなければいけません」。テクニックはもちろんのこと、精神面の充実もきめ細かな配慮を欠かさない。
この日はいつも通りにモノトーンのウェア。「白と黒が好き。大人っぽいからです」も、プロの流儀のひとつだろう。過去5勝で完全優勝が3回。第2日首位が2回と、先行逃げ切りが得意パターンである。5度あることは、6度あっても不思議はない。それに、ホステスVまで加われば、最高のエピローグになる。
(青木 政司)
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