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2023.7.20

山下美夢有-世界基準は精度が命

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

大東建託・いい部屋ネットレディス ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(福岡県)第1日

 今回が帰国初戦。山下美夢有は第1日を「90点」と高評価した。その理由を、「きょうはショットが安定していた」と振り返る。ただし、序盤はそれこそ、オヤッ・・・という展開。10番からバーディー発進したものの、その後は11、13番でボギーを叩く。ちょっとイヤな流れだった。

 「11番は見た目にイケそうな感じでも、アプローチが3メートル弱、ショート。13番では3パットです」。しかし、慌てる素振りはなし。チャンスを待っていた。当然、少しずつ修正しながら、である。目には見えない、凝縮されたような冷静さが全米女子オープンを経て、加わったようだ。

 「全米女子オープンでは、とにかくショットが曲がってしまった。とても対応できない。風の影響もある。狙う方向へボールが打てない。リズムとかセットアップの問題だと思います」。一心に期待を受けながら、よもやの予選落ちに終わった。当然のようにショックを受けたに違いない。しかし、ある確信を得た。

 「ショットの精度をあげなければ、どのコースでも戦えない」と話した。逆にいえば、ショットの精度を高めれば世界中、どこへ行こうと十分に戦える-ことになる。今大会から、さらなる高みを目指し挑戦がスタートした。

 さらに次週から今度は欧州遠征が待っている。「エビアン選手権、全英女子オープンの2試合を視野に入れ、きょうもプレーしました」の言葉を、後半に入って実証。2番で残り60ヤードの第2打を30センチにつけ、楽々とバーディーを奪うと3、4番でも3連続の離れ業だ。結局、ホールアウトすれば8バーディー、2ボギーの内容。6アンダーで好スタートを切った。

 「出場する試合はすべて優勝を目指して、プレーしています。後半戦の目標? メジャーで結果を出したい」。もちろん、メジャーは今季の残り2戦を指している。結果がついてくる技術を磨く。評価がとても厳しい人が90点-と高い評価を与えたのは、しっかりした手応えがある証。

 スタッツを調べると目を見張る新境地がわかった。平均ストロークは69.5361。22年の同時期は70.5193だ。わずか1年で、1ストローク短縮は恐るべき進化。平均パット数が少なくなり、バーディーを量産中である。これが、世界基準。ペブルビーチの悪夢を悔やむのは、シーズンが終わってからでいい。

(青木 政司)

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