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2023.7.28

抜群の安定感 ウーチャイェンがステップ2勝目

<Photo:Masterpress/Getty Images>

 JLPGAステップ・アップ・ツアー2023シーズン第12戦『カストロールレディース』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)大会最終日が7月28日、千葉県市原市・富士市原ゴルフクラブ(6,435ヤード/パー72)で行われ、ルーキーのウーチャイェンが通算15アンダーで、ステップ今季2勝目をあげた。2打差の通算13アンダー、2位は、ウーとデッドヒートを展開した小林光希。3位は65の猛チャージで成澤祐美が入った。
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 沈着冷静。ウーチャイェンは、まだ19歳である。年齢は関係ない。この日も肌がひりつくような緊張感を心から楽しんでいた。「試合でプレーすることが大好き。きょうは(小林)光希さんと、同スコアからスタートしての優勝争い。初優勝の時は2位と5打差だったし、緊張を解かずに今回は最後まで・・・。本当にうれしい」。

 最終18番では小林へ2打差をつけていた。その第2打は残り140ヤード。9Iを選択したがグリーンをオーバー。カラーからの第3打は20メートルもあったが、ピン3メートルまで寄せて、きっちりとパーセーブに成功する。後半こそ、バーディーはなかったものの、2日連続でノーボギーラウンドを達成。今大会のボギーは第1日のひとつだけだった。

 抜群の安定感が今回も際立った。ミスをしても、すぐに帳消しにしてしまうリカバリーが得意だ。1番の第2打はピンから10メートル。本人によると、「ミスショット」だったものの、集中力を倍増させ、ストレートラインを強気にストロークした。

 「完ぺきなパッティング。小林さんの調子も良さそうでした。だから、私も毎ホール、バーディー狙いです」と振り返っている。また、パー5の6番。第3打のアプローチをミスする。5メートルのバーディーとなったものの、気合がこもったストロークで見事なカップイン。マッチレースの展開で常にアドバンテージを握り続けた。

 勝負のターニングポイントは13番だろう。小林がOBを叩くと、「残りホールは安全なプレーを心がけた。でも、小林さんはOBにもかかわらず、ボギー。本当にしぶとく、強い選手だなぁと感じた」という。


<Photo:Masterpress/Getty Images>

 デビュー1年目のルーキー。QTランキングは127位と低迷したが、試合を経験する毎に強くなってきたことがわかる。ステップでは2勝。2位3回で賞金ランキング首位を独走する勢いになってきた。しかも、平均ストロークが69.9649。同ツアー初の60台も視野へ入れている。「台湾ツアーでもできなかった。しっかりと達成できるように練習をします」とスキがない。

 一方で、2週後のNEC軽井沢72ゴルフトーナメントへ推薦出場が決まっている。JLPGAツアーは4戦に出場。開幕戦こそ予選落ちを喫したが27位タイ→10位タイ→16位タイと健闘している。リランキングは69位。第2回のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンへ向け、着実にステップアップを図る。

 「どんなボールを打ちたいか。イメージして実現することを大切にしている。それと毎日、かかさないものは日本語の学習です。先生がいないときでも、スマートフォンがあれば大丈夫」。プレー同様、私生活でも勤勉だ。清楚で控えめな性格も相まって、近い将来のスター候補のひとりである。


<Photo:Masterpress/Getty Images>

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