2023.8.20
「ほんの少しの差でした」西郷真央、惜敗も復活に確かな手応え
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
CAT Ladies2023 大箱根カントリークラブ(神奈川県)最終日
復活への手応えはつかんだ。西郷真央は蛭田みな美と通算13アンダーで並び54ホールを終えたが、プレーオフの1ホール目にバーディーパットを決め切れず、バーディーを奪った蛭田の前に惜敗した。
首位に並んでスタートした蛭田とは、シーソーゲームを繰り返した。2打差をつけられていた17番・パー3では、ピン奥1メートルにピタリとつけ、バーディーを奪って1打差に肉薄し、勝負強さを見せた。こうして迎えた最終18番・パー5。パーで先にホールアウトし、蛭田は2メートルのバーディーパットを残すのみ。「間違いなくパーでは上がると思って、拍手するつもりで待っていました」と観念していたが、蛭田がそこからまさかの3パット。西郷自身にとっても初めてのプレーオフにもつれ込んだ。
同じ18番で行われたプレーオフ1ホール目も、先に優位に立ったのは西郷だった。蛭田が第1打を右のラフに打ち込み、第2打もまたラフへ。対照的に、西郷はフェアウェイを着実にグリーンへ、そして昨年5月のブリヂストンレディス以来、15カ月ぶりの優勝へと近づいていた。
ところが、蛭田がラフからの第3打をピン横1メートルにつけるスーパーショット。西郷も動揺を抑え、第3打をピン手前2メートルに止めて食い下がったが、バーディーパットが1メートルオーバーし、万事休した。「蛭田さんはかなり距離が残っていたラフから、ああいうところにつけた。自分ももう少し寄せたかったですが、(蛭田に)素晴らしいプレーをされました」と潔く相手を称えた。
昨年、初勝利を含めて一気に5勝を挙げた21歳のホープは、今季は不振に陥り優勝が遠かった。「今日は1日、アドレナリンが出すぎないことを課題にして、飛距離をコントロールしていました。ティーショットから全てを制御することができました」と満足そうにうなずいた。3日間を通しても「自分が思った体の動きができていた。やるべきことはできたと思います」と総括する。
「(蛭田とは)ほんの少しの差でしたが、自分のプレーとしては悪くなかった。これを継続していきたいです」。次週から快進撃が再開されてもおかしくない。
(JLPGAオフィシャルライター・宮脇 廣久)
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
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