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2023.9.2

櫻井心那が史上3人目の10代3勝に好位置キープ

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント ゴルフ5カントリー 美唄コース(北海道)第2日

 本来なら北海道の爽やかな秋晴れの中ラウンドできるはずだったが、まさかの降雨が突然開催コースを襲ってきた。降り始めこそポツポツだったものの、徐々に激しくなり、ついには15分間の中断を挟んだほどだ。この雨によってプレーの流れを変えられた選手は少なくない。首位と3打差の3アンダー、単独3位でスタートした櫻井心那もその一人だ。

 スタートの1番・パー4でティーショットを左に大きく曲げながらも、ナイスパーセーブを見せ、4番・パー4から4連続バーディを奪った櫻井。前半のハーフを32にまとめ、首位タイに躍り出る。後半もこのまま一気にスコアを伸ばしていくつもりだったが、10番ホールから雨が降り始める。前日も激しい雨に見舞われていただけに、グリーンのスピードが遅くなるのに多くの時間を要することはなかった。パーディーパットが次々とカップの前で止まる。前半でのボールが転がるイメージが残っている分、グリーンが重くなっていると分かっていても強く打つことができなかったことも少なからず影響していた。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 それでも後半のハーフをパープレーでまとめ、通算7アンダーでフィニッシュ。単独首位の鈴木愛とはわずか1打差の2位につけた。好スコアの要因はセカンドショットにあった。この日、予想外の降雨に襲われたが、風の強さは前日より一気に弱まった。その影響で持つ番手もガラリと変わる。櫻井も最終18番では前日3番ユーティリティで第2打を放ったが、この日は9番アイアンだったほどだ。「昨日が異常で今日はいつもどおりの距離感でした」と言う櫻井だが、しっかりとひと工夫していた。

 「グリーン上にボールを落とした後、バックスピンで戻ることを前提に、ピンよりも大きめに打つことを心がけていました」。ホールによってはピンの奥に打ち過ぎて戻り切らなかったこともあったが、ほぼ計算どおりに打つことはできた。圧巻だったのは4番でピンまで残り133ヤードからのセカンドショットを9番アイアンで放つと、ピン奥2メートルぐらいに落とした後、1.5メートル手前まで一気に戻した。パワーヒッターの櫻井だからこそ、下り傾斜に落としたにもかかわらず、それだけのスピンをかけることができた。

 史上3人目となる10代3勝が視界に入ってきたが、当然このチャンスを逃すつもりはない。「(スコアが出る)このコースでは1打差はあってないようなもの」と、全力で優勝を狙いに行く。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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