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2023.10.20

菅沼菜々、高速グリーンを制して単独首位に浮上

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2023シーズン第33戦『NOBUTA GROUPマスターズGCレディース』(賞金総額2億円/優勝賞金3600万円)大会第2日が10月20日、兵庫県三木市・マスターズゴルフ倶楽部(6495ヤード/パー72)で行われた。途中、降雨に見舞われながらも菅沼菜々が65をマークし、通算11アンダーで単独首位に。1打差の通算10アンダー、2位に福田真未。さらに1打差の通算9アンダー、3位タイに山下美夢有、天本ハルカ、尾関彩美悠がつけている。
(天候:曇り 気温:22.3℃ 風速:4.8m/s)
《グリーン=スティンプ:13フィート コンパクション:22.5mm》

 前日よりスティンプメーターの数字が上がって13フィートになったこの日、ボールが転がる速度と共に順位を上げてきたのが菅沼菜々だ。「高速グリーンの方が得意なんです。パッティングのイメージを出しやすいのが理由です」。確かに第1日は28パット、この日は25パットで収めた。アベレージゴルファーにとってはタッチを合わせるのが大変な高速グリーンだが、転がりさえよければ速い方が好きだというツアープロは少なくない。菅沼によれば、「感覚的なことなので、どのように打っているかは上手く説明できませんが、要はボールからカップまでのラインをイメージして、そのラインにボールを乗せることだけを意識して打っています」。いい意味での『適当さ』が高速グリーンに対応する秘策だというわけだ。

 もちろん、パッティングだけで7打もスコアを伸ばしたわけではない。今週からニュードライバーに替えたが、フェードヒッターの菅沼に合わせて左へは曲がらない仕様にしている。その分安心してドライバーを振ることができたという。ティショットが良く、パッティングに自信があれば、グリーンを狙うショットも自然と好調になるのだろうか。3番・パー4の第2打だ。ピンまで残り160ヤードの左足上がりのライから6番アイアンで放たれたボールは、ピンに向かって真っ直ぐ飛んで行く。すると、ピンの30センチ手前にボールが落ちて跳ねた後、カップの中へと消えた。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 「自分からはカップインの瞬間を確認できませんでしたが、ピン筋に飛んでいったのが見えたし、ギャラリーの歓声が大きかったので入ったなと思いました」。6番アイアンのフルショットだと大きいと思い、抑えめのスイングで打ったことが幸いした。「クラブヘッドの入り方もよく、最高の1打でした」と、満足げな表情を浮かべた。

 最終的に1イーグル、7バーディー、2ボギーの65をマークした菅沼だが、ラウンド中は一度もスコアボードを見なかったという。「予選カットライン付近にいるときや最終日に優勝争いしているときは何度も確認しますが、それ以外ではほとんど見ないんです」。調子のよさをスコアで実感しながら18ホールを楽しんだ結果が、単独首位に結びついた。

 今季は3日間大会であるNEC軽井沢72ゴルフトーナメントで念願のツアー初優勝を飾ったが、「強い選手が勝つ印象がある4日間競技で優勝したいですね」と、ツアー2勝目を今大会で狙うつもりだ。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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