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2023.11.16

まるで別人 後半に変身した川﨑春花が2位タイ

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

第42回大王製紙エリエールレディスオープン エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)第1日

 直近3試合を全て予選落ちしている川﨑春花。気づけばメルセデス・ランキング49位となり、シード権獲得ラインの50位がすぐ目の前まで迫っていた。昨年の日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯を制し、3年間の複数年シードを持っているとはいえ、できれば使いたくはない。なぜなら、10年間はその権利を保存できるからだ。理想はギリギリまで通常のシード権を獲得して試合に出ることだが、その意味でも川﨑にとって今大会が持つ意味は大きい。

 「もちろん、この試合は大事な試合だと分かっていましたが、今日はあえてそのことを意識しながらプレーしました」。通常はリラックスして臨むものだが、あえてその逆を選択したわけだ。おかげでスタート前から妙な緊張感に襲われ続けていたというが、その緊張感には裏付けがあった。自分なりに納得するまでショット、パッティングの練習を繰り返し、今大会を迎えるに当たり、自信を持ってプレーできるぐらいの準備をしてきたからだ。

 そんな川﨑の思いは的中する。前半こそ2バーディー、2ボギーのパープレーだったが、約10分程度のインターバルを経て後半へ突入すると、別人のようなゴルフを見せる。なんと1番から5連続バーディーを奪うと、1ホール置いて7番・パー4でもバーディーを奪う。終わってみれば、後半はハーフ自己ベストとなる29をマーク。トータルでも65として6アンダー、首位と2打差の2位タイで第1日を終えた。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 「今日はボギーも打ちましたが、上手く気持ちを切り替えることができました。1打1打集中してプレーしたのがよかったです」と笑顔を見せた川﨑。その集中力が最も表れたのはパッティングだろう。5連続バーディーを奪った5ホールを振り返っても、3メートルに寄ったショットが一度あるだけで、2番では7メートル、3番では9メートル、5番では10メートルを沈めてのバーディーだった。「距離感だけ意識してストロークしたら入った感じです」というが、不調になってもパッティングの練習を欠かさなかったからこそ、肝心のところで決めることができたといえる。

 2位タイ発進とはいえ、1打差の4位タイには9人がひしめく大混戦であり、少しでも気を抜くと、一気に順位を下げる危険もある。第2日も当然のように緊張感を持ってプレーするつもりだ。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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