2024.2.16
JLPGA 新しいヒロイン《96期生・菅 楓華》
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
すが・ふうか=2005年5月17日生まれ、宮崎県宮崎市出身
ゴルフのキャリアは11年。中学時代からプロを目指し、懸命な努力を重ねてきた。もちろん、その積み重ねが報われ23年の最終プロテストで一発合格を果たしている。
目標の選手は櫻井心那。こんなエピソードがあった。「ジュニアの試合で、心那さんが高校3年。私が1年の時、試合でご一緒したことがあります。それ以前から存じあげてはいました。でも、同組でラウンドしたのは初めて。驚いたのは徹底した攻めのスタイルです。その日からでした。私が攻めることが大切-と感じたのは。とにかく、影響が大きい」と話す。
ゴルフパラダイスを謳う、宮崎県宮崎市出身だ。しかし、クラブを握るきっかけは意外。三人姉妹で姉二人はバレーボールへ熱中した。「母はそちらへ出かけることが多く、私は母方の祖父に連れられて出かける。その時、5歳上のお姉さんと知り合い、たまたまゴルフと巡り合って。当初、クラブを振ってもなかなかまっすぐにボールが飛ばない。どうしたら、まっすぐボールが飛ぶのか。気がついたらゴルフに夢中だったというわけです」。
また、小学生の時には、アクサレディスも観戦した。これまた、影響が絶大で、「一ノ瀬優希さんからボールをいただき、笑顔でありがとうといってくださった。私、こういう方になりたい。強く思ったことを覚えています」。さらに、「中学からリコーカップのボランティアを5年間、やりました。キャリングスコアラーです。プロのプレーを間近で拝見。それはもう、勉強になりました。中でも、尾関彩美悠さんが、すごく親切に接してくださって。素敵な笑顔でした。結局、プロになるまで私は、3人の選手が大きな影響を与えてくださった。いつも感謝しています」と語っている。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
もちろん、才能にも恵まれたことも間違いなし。ショットメーカーである。とりわけ、9Iには絶対の自信をもつ。「9Iを握るとバーディーがとれると思います。構えた時、クラブの顔がとてもいいからでしょうね。フルショットでだいたい、130ヤードぐらい。これからも武器にします」と頼もしい。
そうはいっても、スコアを左右するパッティングも大事である。「しばらく、ショットが良く、チャンスをつくってもパッティングがいまひとつの時があった。プロテスト前、これではダメ、と考え直し3-5メートルのパッティングを集中的に行うようになったら、テストではすごくいい。練習方法は量ではなく、質を変えました。今、私が試合でプレーしているように集中力をアップさせて、練習に取り組んだんですよ」と、内面の成長も大きい。
ところが好事魔多しだった。QTファイナルステージ最終日、5位で終わりながら、スコアミスが・・・。24年はJLPGAツアーではなく、ステップ・アップ・ツアーを主戦場とすることになった。
「今年は、これからの準備。たくさんのことを経験したいです。もし、あのままガツーンと行けても、勢いが落ちてしまったら意味がありません。しっかりと力をつけて上がっていきます」と、気分を一新。
振り返れば、目標の櫻井もルーキーシーズンはステップで名を馳せた。それがプロ2年目のジャイアントステップへ、つながったのだ。ロールモデルを選ぶことも、実にうまい。新しいヒロインになるため、急がば回れ−だ。
(青木 政司)
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
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