2024.2.27
静かな闘志 原英莉花-春から勝負
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアーに春が来た。いよいよ開幕である。原英莉花は前週、タイで開催されたUSLPGAツアーへ参戦。上々の手応えを感じている。
「けがをせず、練習をコツコツと行うことを大切に。スイングでは下半身リードをうまくつくっていけるように取り組みました」という。実は、これ自体が大きな転換だった。「例年、オフは気合を入れ、この3カ月で変わる-そんな感じで取り組んできた。だけど、それがカラ回りの原因かなぁ、と考えた」そうだ。
ということで、もっかの目標は、「春先に1勝」。いわれてみると、なるほど、と思い立つこともある。実際、春シーズンに優勝の経験がない。それだけに、前週は絶好の腕試しとなった。「試合の組み立て、メンタル面など、うまくいったと思う。落ち着いてプレーできたことが大きい。オフからこの時期は毎年、クラブを試しながらプレーすることが多かったけど、今回は大半がそのまま。さぐりさぐりではないことも大きいと思います」と話した。
遠征前、1Wに悩んでいたものの、指導を受けるジャンボ尾崎から、「思ったより悪くねぇ」と激励を受けて解消。加えて、「今年はやれるか」と質問を受け、「やれます」と即答した。「毎年、毎年、(その言葉を)聞いているけどなぁ」と、さらなるゲキを飛ばされただけに、得意の秋が-というわけにはいかないだろう。
今年の初詣も千葉・鋸山の日本寺・お祈り地蔵尊へ。「おみくじは大吉。紙には基本を大切に、と印刷されていた」と笑顔をつくった。その上で今季の具体的なテーマを説明。
「シーズンを通し、平均して上位争いをする。そうすれば複数回優勝もイケるでしょう。去年まで、いい時と悪い時がはっきりしていた。また、リカバリー率をあげる。それから、パーオン率…。数字はまずまずいいけど、バーディーチャンスといえるパーオンを増やします」と的確だ。
ちなみに、今大会は、「ロケットスタートと行きたいところですけど、まずは予選通過。それから上位で戦えますように」。簡単に優勝、を言葉にしなかった。ちなみに、暦の上で春は5月4日である。
(青木 政司)
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