2024.3.1
JLPGA99試合目 西郷真央-圧巻の66
<Photo:Hiromu Sasaki/Getty Images>
JLPGAツアー2024シーズン開幕戦『第37回ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント』(賞金総額1億2,000万円、優勝賞金2,160万円)第2日が3月1日、沖縄県・琉球ゴルフ倶楽部(6,595ヤード/パー72)が行われた。西郷真央が荒天をものともせず、ノーボギーの66をマーク。通算11アンダーで首位に立った。4打差の通算7アンダー、2位は菊地絵理香。
(天候:雨 気温:16.3℃ 風速:6.1m/s)
《グリーン=スティンプ:10 3/4フィート コンパクション:23mm》
プロ5年目、西郷真央はさらなる飛躍を誓い、新たなスタイルを模索している。この日のテーマは荒天の対応だ。「朝から、風と雨。天気予報通りでした。そういう状況でのマネジメントをしながら、しっかりスコアメークをすることが課題。クリアできた」と満足そうに話した。
「雨水で1Wが滑る」。打球が右方向へ飛んでいくことを、スタートの10番で察知した。それでも、残り138ヤードの第2打を9Iで1メートルにつける。楽々とバーディー奪取でリズムをつかんだ。とはいえ、ピンチは必ずやってくる。しかし、チャンスにも変わることを、この日のプレーで示す。
15番、第2打は右ラフから、前方の木を越さなければならない状況だった。しかも、「ライがよくない」。残り133ヤード、PWを選択し見事なリカバリーショットを披露する。「距離感を合わせられるか。しっかり、クラブを振り切った」。ピン右奥5メートルにつけ、鮮やかなバーディーを決めている。「すごく、いいバーディーパットが打てた。きょうのキーホールです」と振り返った。
第2日、ノーボギーラウンドは西郷、柏原明日架のわずか2人。2位の菊地絵理香へ4打差をつけた。「3メートルのチャンスを何回か外したけど、その代わりに6メートルのロングパットが決まった。おかげで、流れが途切れることなくバーディーが来たことがよかったです」とも語っている。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
次週から、米ツアーへ専念。「アメリカでシーズンを通し、上位で戦うために1年間、準備してきた。試合を重ねて成長する」を、24年のテーマにしている。昨年から行っているトレーニングを、今オフから週2回へ増やした。「ケガをしない体づくりをしている。どの程度、行えばいいかはまだ模索中。ただ、飛距離を伸ばすために続けているわけではない。でも、5ヤード以上、飛距離が伸びている。きょうも実感できた」そうだ。
さらには、自身でスタッツを作成。「公式発表されるものではない。毎ホール、毎ショットの飛距離、精度を残すことで、ミスの傾向など違った一面がわかってくる。しっかり分析し、数字をみて練習へ生かしたいと思います」と、アナリストとしてのひと手間を、日々のルーティンに加えた。
従来、「雨は苦手。今でも距離が長いコースで雨が降ったら、得意とはいえないけど、アイアンで打てればチャンスはつくれる。今回はグリーンが小さい。ダメなところには外さない-を徹底。でも、グリーンへボールを乗せればチャンスです。頭を使うプレーが大切だと思う」と手応えを十分に感じ取った様子。
今大会はJLPGAツアー通算99試合目だ。節目の100試合まで、しばらく間隔があくものの、きっとよりたくましくなっていることは請け合いである。初優勝を飾った思い出のトーナメント。「22年に優勝したけど、その時は最終組でのプレーではなかった。優勝争いをした、という感覚がなかった」と、漏らしていただけに首位に立った今回は当然、大向こうをうならすような独走劇かもしれない。
(青木 政司)
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