2024.3.6
“9度目の正直”に賭ける勝みなみの心意気
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2024シーズン第2戦『明治安田レディスヨコハマタイヤゴルフトーナメント』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)が3月7日、高知県香南市・土佐カントリークラブ(6,273ヤード/パー72)で開幕。6日はプロアマ大会と注目選手の公式会見が行われた。
昨年のTOTOジャパンクラシック以来4か月ぶりのJLPGAツアーの出場となる勝みなみ。今大会は9回目の出場となるが、自身が所属契約を結ぶ明治安田が特別協賛をしているだけに、今年こそと気合が入る。「特に会長さんには大変よくしていただいていますし、優勝したい気持ちはどの選手よりもあると思います」。前年は今大会での自身最高位となる6位タイフィニッシュだったが、一気に一番上まで順位を上げるつもりだ。
もちろん、勝つための自信はある。今季初戦となった米女子ツアーのドライブオン選手権では予選落ちしたものの、3週前に開催された欧州女子ツアーのアラムコ・サウジレディース・インターナショナルでは3位タイに入っている。帰国後はトレーニングを中心としながら、ドライビングレンジでボールを打ったり、コースでショートゲームの練習をして調子を整えた。さらに、今大会では優勝するだけでなく、秘かな試みもある。
「アプローチとか100ヤード以内のショットは、自分でも打ち方を色々試しながら練習していましたが、やはり試合で実践しなければ気づかない部分もあると思います。成功する確率を上げることで自信につなげたいですね」。
昨年から主戦場を米女子ツアーに移している勝だが、今季の目標は同ツアーで1勝を挙げることだ。世界のトップレベルが集うツアーだけに、そう簡単に優勝できないことは十分知っている。自信を持ってプレーするためにも、今大会での4日間を試金石にしたい気持ちは強い。
ちなみに、コースセッティングや芝質が異なる海外での試合を数多く経験したことで、勝が持つアプローチの技術も増えたという。「3つだった引き出しが8つになった感じです」。グリーン周りのアプローチではこれまでサンドウェッジ1本で対応していたが、ピッチングウェッジや8番アイアンなど他のクラブを使ったりもするようになった。
さらに、バンカーからも8番アイアンで打つ練習をこのオフは行った。「ボールに対してシャロー(緩やかな角度)にクラブを下ろしてくるには有効だと聞いたからです」。一つの技術をさらに磨くだけでなく、幅を広げることでいろんなシチュエーションへの対応力を上げることが目的でもある。
また、3位タイとなった欧州女子ツアーの試合では、パッティングの際にアドレスの時間が長くなっていることに気がついたという。「最終日は構えてからすぐにストロークしたら、1番ホールでバーディーが来たので、コレだなと思いました」。当然、今大会でもそのスタイルを採用するつもりだ。昨年よりもひと回り大きくなった勝のゴルフが優勝に届くかどうか要注目だ。
(山西 英希)
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