2024.3.7
鈴木愛、疲れ知らずの体で4連続バーディー締め 単独首位に
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2024シーズン第2戦『明治安田レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)が3月7日、高知県香南市・土佐カントリークラブ(6,273ヤード/パー72)で開幕した。第1日、7アンダーで単独首位に立ったのが、鈴木愛。3打差の4アンダー、2位タイに神谷そら、川﨑春花、藤田さいき、吉本ひかるがつけている。
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《グリーン=スティンプ:11フィート コンパクション:25mm》
ツアープロといえどもアップダウンが強いコースのラウンドは、下半身を中心に疲労がたまるという。ましてや冷たい風が吹きつける中のプレーだと、その疲労度は増してくる。にもかかわらず、上がり4ホールで4連続バーディーを奪った選手がいた。今年の5月で30歳を迎える鈴木愛だ。8バーディー、1ボギーの65をマークしたこともあるが、ラウンド後は疲れをまったく感じさせない笑顔を振りまいた。
「実はトレーニングをするのが本当に嫌だったんですけど、22年オフからしっかり行い始めたら、体のブレも小さくなり、1年間戦える体力がついたんです。それで、23年オフは前年以上のトレーニングを行ったことが大きいと思います」。
12月から1月末までトレーナーの指導により、下半身や体幹を主に鍛えるトレーニングを週4~5回行ってきた。体力だけでなく、体のバランスや柔軟性もアップ。ある意味疲れ知らずの体を手に入れたと言ってもいいだろう。「昨年の今大会と比べても疲労度はマジで違いました。体が軽く、スッスッと足が上がるようになってきたので、4日間継続して戦える体力がついているなと思いました」。ちなみに、上り傾斜が大きい8番パー4でも、しっかりバーディーを奪っている。昨年から4日間大会となった今トーナメントだが、最終日に疲労でショットが乱れることだけはなさそうだ。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
ただ、「心技体に順番をつけるなら、自分は技体心ですね」と言うように、鈴木の中では体力よりも大切にしているのが技術となる。そのために1月末から恒例の米国合宿を行い、再現性の高いスイングを身につけることをテーマとした。「形を気にするよりもどうやったら再現性が高くなるのかを考えてスイングしていました」。当然のように余計な動きがないほど、再現性は高まる。昨年からシンプルなスイングを目指していた鈴木だが、さらにブラッシュアップしたことで、理想のスイングに少し近づいた。それがこの日のゴルフにもつながっている。
「距離も少し伸びましたし、方向性もメチャクチャ良くなっています。安心してショットができる分、ピンをデッドに狙えるようになりました」。鈴木と言えば練習量の豊富さで有名だが、単純にクラブを振る回数が多いわけではない。12月から1月末まではクラブをほとんど握らず、トレーニングに集中するなどメリハリをつけている。シーズンが始まれば嫌でもゴルフ漬けになる。一度リセットする意味でも、鈴木にとってクラブを握らない時期は必要であり、それがさらなるモチベーションにもつながっているのだ。全てを計算することで、長い間トッププロの座を守っているのだろう。
そんな鈴木にとって最大の目標は今年の全米女子オープンに出場することだ。「今年はランカスターカントリークラブで開催されますが、私が最初に全米女子オープンに出場したとき(15年)と同じ会場なんです。戦略性の高いコースですが、今の自分が挑戦してどれぐらいやれるかを知りたいんです」。前回は4オーバーの33位タイだった鈴木。出場資格を得るには、世界ランキングの順位を上げる必要はあるが、それをクリアした時は、前回以上の成績を残すつもりだ。
(山西 英希)
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