2024.3.23
女王・山下美夢有がジワリ 首位と1打差の単独2位に浮上
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 2024 宮崎県(UMKカントリークラブ)第2日
“線路は続くよ、どこまでも”ではないが、山下美夢有が第1日からノーボギーのラウンドを続けている。第1日を終えた際、「もったいない、納得しないボギーを打ちたくないんですよ」と、真剣な顔で答えていた山下。納得しないボギーとは、バーディーチャンスにつけながら3パットでボギーとしてしまうことだという。
確かに、これまでの山下を思い出すと、たとえ上位でホールアウトしようとも、ボギーがあった時は浮かない顔をしていた。そうかと思うと、ノーボギーの日は順位に関係なく笑顔を見せた。この日は、ノーボギーで首位と1打差の単独2位でラウンドを終えたのだから、満面の笑みを浮かべていたのも当然だろう。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
そんな山下だが、一瞬表情を曇らせたのがショットについての質問を受けた時だ。「前週と比べたら少しは安定してきましたし、いいリズムでクラブを振れていると思いますが、まだ練習場とコースでのショットに若干の違いがあるんですよね」。今大会のスタッツを見ると、フェアウェイキープ率は89.2857パーセントと1位だが、パーオン率は77.7778パーセントで14位タイに甘んじている。その辺のことかと思ったが、そうではなかった。山下が指摘する“若干の違い”とは、球筋など目に見えるものではなく、自分にしか分からないスイングのタイミングやバランスのことなのだ。逆に考えると、スイングに対する違和感さえなくなれば、ショットの精度はさらに上がるのだろう。
2年連続年間女王として迎えた今季、3戦を終えての結果を見ると19位タイ、15位タイ、14位タイと今一つなのは明らか。直近のターゲットを今季初の海外メジャーとなるシェブロン選手権(4月18-21日、米国テキサス州ザ・クラブatカールストン・ウッズ)に置いていることもあり、そこへ向けて調子を上げたい気持ちもある。そういう意味では今回優勝争いに絡んでいることは大きな前進だろう。
海外メジャーで結果を残せば、自動的に世界ランキングも一気に上がる。それがパリ五輪にもつながることは十分知っている。まだ焦ることはないが、のんびりもしていられない。開幕して4戦目、結果を出すにはいいタイミングかもしれない。
(山西 英希)
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