表純子が逆転V レジェンズ開幕戦を制す

＜Photo：Toru Hanai/Getty Images＞

　JLPGAレジェンズツアー2024シーズン第1戦『長崎さくらレジェンズオープン2024』（賞金総額1,000万円、優勝賞金150万円）大会最終日が4月5日、長崎県諫早市・長崎国際ゴルフ倶楽部（6,188ヤード/パー72）で行われ、表純子が通算8アンダーで逆転優勝。レジェンズ通算3勝目をあげた。2打差の通算6アンダー、2位は山本薫里。通算3アンダーの3位に斉藤裕子、岡崎綾子が入った。

　技の競演。レジェンズツアーの顔ともいえる表純子、山本薫里の最終組対決は息を飲むほどの緊迫感があった。

　見事、開幕戦を制した表は、「本当にうれしい優勝です。しかも、今回は第1回大会だから、喜びがダブルで…」と満面の笑顔で語っている。2打差を追いかけ、じっくりとチャンス到来を待つスタイル。5番、残り130ヤードの第2打を9Iでピン5.5メートルへ運んだ。この時、1打差に迫っていた。

　気合一閃。集中力を高め、カップを狙う。鮮やかなバーディーで首位に並んだ。そして、7番からは怒とうの3連続。7番=1.8メートル、8番=5.5メートル、9番は切れ味抜群のショートゲームで、114ヤードをPWで90センチへつける。勝負時を逃さない。一気にアドバンテージを握った。

　「前半からショットが本当にいい。ただ、後半になると、パッティングがいまひとつでした。だから、とにかくガマン。プレッシャーを感じたし、何が起こるかわからない。決して、守りへ入ったわけではないけど、後半はより丁寧にプレーをするように心がけました」と振り返る。

＜Photo：Toru Hanai/Getty Images＞

　まさに、目の前の一打。その証拠にノーボギーラウンドだったことをホールアウトまで知らない。「ノーボギー? ひとつ叩いたと思っていたけど…」と、苦笑しながらいい、「勝ったからいうわけではないけど、上デキでした。去年は2位が一度あっても、ステップなどはいまひとつだったから」は、気合が増した要因だろう。

　さらに、表彰式では、「まだまだレジェンズの選手が、頑張っていることを若い世代にもアピールしたい。次週はステップ・アップ・ツアーへ出場させていただく。きょうの優勝を励みにして、もっとやりますよ」とボルテージが上がる。

　一方で、今季は米国遠征も計画。「全米女子シニアオープンの予選会へ挑戦する。今回の賞金で飛行機のチケットを買いますよ」と、期待を込めた24年シーズンである。

(鈴木 孝之)