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2024.5.2

首位・佐久間朱莉0.5度でバーディー量産中

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2024シーズン・第10戦『ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ』(賞金総額1億2,000万円、優勝賞金2,400万円)は今季初の公式競技。5月2日、茨城県つくばみらい市・茨城ゴルフ倶楽部 東コース(6,665ヤード/パー72)で開幕した。大会第1日は絶好のコンディション。しかし、世界基準のセッティングに各選手が極限の技を披露する。首位へ立ったのは5アンダーの佐久間朱莉。2打差の3アンダー、2位タイにウーチャイェン、イイェウォン、森田遥、木戸愛、新垣比菜、川﨑春花がつけた。
(天候:曇りのち晴れ 気温:18.2℃ 風速:2.0m/s)
《グリーン=スティンプ:14 1/4フィート コンパクション:25mm》

 ピンチ、そしてチャンスに備え、細心の準備を整えた。佐久間朱莉が6バーディー、1ボギーと素晴らしい内容で首位に立つ。カギを握ったのは58度の微調整にある。

 10番からティーオフ。いきなり、ボギーを叩いた。「スタートで、ボギーでもあせらなかった。落ち着いてチャンスを待っていたことが良かったと思います」。

 時間が経つごとに、風が吹き、グリーンが乾く。コースの難度が増した。この日は後半スタート組だ。12番、残り137ヤードの第2打。難しいクラブ選択を迫られた。「ピッタリの番手がない。距離が出る7Iでコントロールショットをした。ピンから5メートルだけど、私の感触は完ぺき。チャンスを呼ぶ、次へつながるショットです」。

 12番から4連続バーディーの離れ業を披露した。とりわけ、4つ目の第3打は実に気持ちよさそうに、58度を振り抜く。前日、プロアマ大会のラウンド、練習場からの調子を見て、ウェッジを調整。ライ角を0.5度、ロフトを1度立たせた。抜けを良くし、グースをつけることで、インパクトゾーンのひと押しが加わる。狙いは当たった。

 チャンスの後のピンチ。バーディー直後のパー3・6番、第1打がグリーン手前の右バンカーへ飛び込み、58度で見事なリカバリーを放ち、パーセーブに成功した。最終9番でも残り78ヤードの第3打を2メートルへ。バーディーフィニッシュで、2ストロークのアドバンテージをモノにした。


<Photo:Hiromu Sasaki/Getty Images>

 ツアー初Vへ最も近い-といわれながら、勝利へは届かない。前週の最終日も優勝争いを演じた。「今の私は、多くの優勝争いを経験することが大切。だけど、以前はスコアの伸ばし合いの展開はついていけなかった。タフなコンディションの方が持ち味は出せる。耐えていれば、チャンスが来るからです。でも、第2日に自己ベストタイのスコアを出せた。悔しい経験を糧にして、少しずつ成長している」と、前向きにとらえている。

 埼玉県出身でジュニア時代から、関東地区の試合を数多く経験。プロ入りしてからも、やはり関東の試合には強い。「ジュニアの頃から、今回のコースはプレーしています。しかし、西コースが多かったけど・・・」。

 最高の用具を得て、安心感がさらに高まった。これ以上、何を望むかといえば、優勝しかない。「30日はコンビを組む、キャディー(後藤勝)さんのお誕生日。ちょっと今回は思い入れがあるんです」。心配り、思いやりまで人一倍の優しい選手だ。

(青木 政司)

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