2024.5.10
茨城→福岡 車で走破した菅沼菜々が好発進「無駄にできない」
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
RKB×三井松島レディス 福岡カンツリー倶楽部 和白コース(福岡県)第1日
「みんなに手伝ってもらって、遠くまで来ました。良いプレーができなければ、せっかく来た意味がなくなってしまいます。いい位置でスタートできて、本当によかったです」
菅沼菜々は7バーディー、3ボギーと出入りの激しいゴルフながら、首位に1打差の4位タイにつけ、ホッと胸をなでおろした。
広場恐怖症を抱え、飛行機や鉄道などの公共交通期間に乗ることができない。移動は専ら、父の真一さんやマネージャーの村野吏司氏らが運転する車となる。
先週日曜、ワールドレディスサロンパスカップで今季自己最高の9位タイにランクインすると、すぐに会場の茨城ゴルフ倶楽部を車で出発した。午後8時頃に到着した静岡県掛川市で1泊。翌日は真一さんと村野氏が交代で運転し、休憩を挟みながらも、福岡まで約11時間かけて一気に走破した。
「さすがに私も腰が痛くなってしまったので、火曜と水曜は練習場に来ただけでコースに出ず、疲労回復に努めました」と菅沼は苦笑する。
前半は5バーディー、ノーボギーと好調だったが、後半は最初の10番からボギー、バーディー、ボギー、バーディー、ボギーと交互に繰り返す慌ただしさ。「ボギーは3つともティーショットのミスです」と猛省する。
それでも心が折れそうになるのに耐え、15番からはパープレーにまとめた。16番パー3ではティーショットがグリーンに届かず、傾斜を転がり落ちてピンチに陥ったが、強めのアプローチがピンに当たって目の前に止まり、幸運なパーセーブに結びついた。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
昨年はJLPGAツアー初優勝を含めて2勝を挙げ、メルセデス・ランキング11位に躍進。ところが今季は、開幕から8試合中6試合で予選落ちする大不振に陥った。原因は右膝痛だったが、メディアには先週まで明かしていなかった。プロとして、結果を出すまでは言い訳をしたくなかったからだ。
「右膝が痛い時のスイングが癖になってしまっていましたが、ようやくショットが良くなってきました」と手応えを得た。あとは本来の実力を発揮するだけだ。
来週は千葉で開催される「ブリヂストンレディスオープン」。今大会が終われば再び、関東へ取って返さなければならない。「次は父とキャディーさんが運転してくれることになっています。感謝しかありません」と菅沼。周囲の協力を無駄にすることはできない。
(宮脇 広久)
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