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2024.6.3

笹生優花―全米女子OP2勝目 偉業を達成

<Photo:Patrick Smith/Getty Images>

 USLPGAツアーのメジャー第2戦『全米女子オープンゴルフ選手権』(賞金総額1,200万ドル(約18億6,000万円)、優勝賞金240万ドル(約3億7,200万円))大会最終日が6月2日、米ペンシルベニア州ランカスターCC(6,546ヤード/パー70)で行われ、笹生優花が通算4アンダーで逆転優勝。21年に続く全米女子オープン2勝目を史上最年少で飾った。日本勢のメジャー複数回制覇は男女を通じ、初の快挙。3打差の通算1アンダー、2位へ渋野日向子が入った。

 また、古江彩佳が通算2オーバー、6位。竹田麗央、小祝さくらが通算3オーバー、9位と、日本人選手5人がトップ10フィニッシュと大健闘した。

 3年ぶりのビッグタイトル制覇。笹生優花は、これまでにない喜びの表情を浮かべた。「21年、優勝してから、ずっと勝てない日々が続いた。本当に長い間、この日を待っていた。だけど、まさか勝てるとは・・・。そういえば、前回、優勝した時も期待していなかったです」と話す。

 最終日、3打差の5位からのスタート。一気にスパートしたのはサンデーバックナインを迎えてからだ。12番のバーディーで首位へ並ぶと、続く13番も連続バーディーで抜け出した。これで勢いが加速する。

 終盤を迎え、15番は切れ味鋭いショットでピン1.5メートルのチャンスを演出。楽々とバーディー奪取で、Vロードをまい進した。さらに、距離が短い16番(パー4)で、1オンに成功。この日、2度目の2連続バーディーでリードを広げ、勝利を手中にする。

 スタート前、キャディーから、「どんなことが起こっても、(笹生を)誇りに思う」と激励を受け、緊張がほぐれる。見えない力に後押しされ、1番で素晴らしい第1打を放った。「とてもいいショットだったから、一日を通して安定したプレーができた」。

 ところが、予想外の試練へ直面したのはパー3・6番。何と、4パットのミスでダブルボギーを叩いてしまう。しかし、焦ることはなかった。「ゴルフではこういうことが起こるもの。振り返ると、21年(最終日、2番)もダブルボギーがあった。私にとって幸運かもしれない。我慢しながら、プレーを楽しもう」とリセットしたのだ。

 表彰式では3年ぶりに優勝カップを掲げ、金メダルを首にかけられた姿が、より大きく映る。「我慢強くプレーすることだけに集中した。もちろん、勝ちたいと思っていたし、難しい挑戦を楽しんだ」と誇らしげな様子だ。

 さらには、「21年大会は母への恩返し。今回は父へ捧げる勝利です。両親、家族へ恩返しができた」。そっと涙をぬぐうシーンが感動をさそう。また、今回の優勝でパリオリンピック日本代表へ、大きく前進。

 世界一を決定する今大会で最年少の複数回V記録をつくり、日本勢のメジャー複数回制覇も男女を通じ、初の快挙となった。


JLPGA会長・小林 浩美
 「嬉しい!嬉しい!嬉しい!!!嬉しくて仕方がありません。
 全米女子オープン2勝目、誠におめでとうございます。
 笹生さんの元々の持っている素晴らしいショット力が炸裂し、後半の集中力はまさにゾーンに入っていました。
 全米女子オープンでは、1勝目は日本ツアーからの選手として出場して勝ち、メジャー2勝目は米国ツアーで揉まれ、結果が出ずに苦労してきた中で、いろんな強さを身につけた結果と感じます。一緒に出場していた日本選手も大きく感化されたに違いありません。
 今後ますますメジャー含め勝ち星を重ねてください」

JLPGA顧問・樋口久子
 「笹生優花さん、おめでとうございます。持ち前の飛距離、集中力、パッティング技術など、すべてが際立っていました。
 21年、全米女子オープン制覇の偉業を達成してから、勢いがついてもっとタイトルを獲得するだろう、と大きな期待をしながら見守っていた。しかし、なかなか2勝目へ手が届かない。今回は厳しいコンディションが大きな刺激となって、覚醒したかのような素晴らしいプレーを存分に拝見することができました。本当に強かった」

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