2024.6.5
尾関彩美悠、狙うは全英女子オープン出場権
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)
トップテン入りが5人と、日本勢の躍進が目立った今年の全米女子オープン。優勝した笹生優花や2位に入った渋野日向子の陰に隠れたが、海外メジャー初挑戦ながら、36位タイとなった尾関彩美悠も大健闘と言えるだろう。
「今まで回ったゴルフ場の中で一番難しいコース(米国・ランカスターカントリークラブ)でした」と語る。聞けば、ピンポジションが厳しく、狭いエリアにボールを落とさなければ、ピンの近くにボールを止めることはできなかったという。スピンコントロールを含め、国内のトーナメント以上に繊細なショットが要求されたのは間違いない。
そんな厳しい条件の中、堂々と予選通過したわけだが、「残念だったのは、最終日にスコアを崩してしまったことですね」と振り返る。第3日を終えて19位タイだっただけに、悔しい気持ちになるのも理解できる。それでも収穫が多かったのも事実だ。「一緒に回る選手が一流選手ばかりだったんですが、風によって球筋を変えたり、ロングパットでも平気でカップに沈めてくるところは勉強になりました」と笑顔を見せた。国内予選で1日36ホールを回った甲斐があったというものだろう。
さらに、同大会では岡山県作陽高校の先輩である渋野日向子が2位に入ったことで大きな刺激を受けた。「久しぶりにお会いしましたが、2人しかいないアンダーパーをマークするなど、いい刺激を十分いただきました」と笑顔を見せる。
尾関にとってはまさに充実したトーナメントウィークとなったが、その成果を発揮したいのが、まさに今大会だ。まず、優勝者及び2位の選手には8月の全英女子オープン出場資格が与えられる。海外メジャーでの収穫がいかに大きいかを理解しただけに、今まで以上に出たい気持ちが強くなった。
また、リゾートトラストレディス、全米女子オープンと2試合続けて最終日にスコアを崩しているが、今週は同じ4日間大会だけに、何としてでも最終日にスコアを伸ばすつもりだ。幸いにも、今大会を開催する六甲国際ゴルフ倶楽部は好きなコースの1つ。実際、一昨年は8位タイでフィニッシュしている。
今季はパナソニックオープンレディースでの2位タイが最高だが、メルセデス・ランキングでは16位と安定したゴルフを見せている尾関。ゴルフの調子自体は悪くないだけに、2年ぶりのツアー2勝目を飾るチャンスは十分にある。
(山西 英希)
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