2024.6.8
神谷そら、4位タイ浮上で全英女子オープン出場の好機
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)第3日
昨年、フジサンケイレディスと日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯を制した神谷そら。多少は左右に曲がるものの、平均飛距離が260ヤードを超えるドライバーショットは大きな魅力だ。今季は開幕戦で4位タイに入ったものの、その後は10位タイが一度あるだけとやや寂しさが残る。その理由を自身は次のように語る。
「今年はドライバーショットも今一つ振り切れていませんし、他のショットやパッティングも自分のイメージどおりに打てていない感じがあります」。どこか心にモヤモヤ感を抱えながらプレーしていたというのだ。そんな神谷にとって気分を大きく変えてくれたのが、前週の全米女子オープンだった。残念ながら予選落ちを喫したものの、第3日、最終日は開催コースで練習を行い、優勝争いも直接見たという。
海外メジャーはどの試合も練習環境がいい。ドライビングレンジは芝の上から何球でも打てるし、バンカーを含めたアプローチ練習場やパッティンググリーンも広くて充実している。練習するだけで楽しくなるという選手は少なくないが、神谷も例外ではなく、1日に7時間ほど練習したとのこと。さらに試合観戦では、海外トッププロのコースマネジメントを確認した。
「大会に出場した選手のドライバー平均飛距離がちょうど私と同じなんです。なので、どのようにコースを攻めているのかを興味深く観察しました」。また、ユーティリティでの精度が海外選手は8番アイアン並みの精度で打っていることも驚きだったという。「もう頭がパンクするかと思いました」と笑ったが、予想以上の収穫には満足げな表情を浮かべていた。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
初めての海外遠征ではあったが、自分なりに積極性も出した。練習ラウンドのスタート表に昨年のTOTOジャパンクラシックで第2ラウンドを同組で回ったリンジーユウの名前を見つけると、自分の名前もその横に書いたのだ。「私のことを覚えているかどうか不安でしたが、しっかりと覚えていてくれました」。聞けば、日本から髪飾りのお土産を手渡したという。さらに親交を深めたことは想像に難くないが、その際に言われたのが、全英女子オープンでまた一緒にラウンドしようということばだった。
そのためには、今大会で優勝か2位にならなければいけない。気合いを入れて臨んだところ、第2日を終えた時点では32位タイだったが、第3日に67をマーク。通算6アンダーで首位と2打差の4位タイに浮上した。こうなれば、全英女子オープンも十分視界に入ってくる。神谷自身によれば、まだ本調子とは言えないらしいが、最終日は自分のゴルフを取り戻すきっかけになるようなゴルフをしていく。
(山西 英希)
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