2024.6.26
もう大丈夫 櫻井心那が初Vの地で巻き返しを狙う
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2024シーズン第18戦『資生堂 レディスオープン』(賞金総額1億2000万円/優勝賞金2160万円)が6月27日、神奈川県横浜市・戸塚カントリー倶楽部西コース(6697ヤード/パー72)で開幕する。26日はプロアマ大会が行われた。
全てはこの大会から始まった。22年にステップ・アップ・ツアーで5勝を挙げ、ステップ賞金女王として23年のJLPGAツアーに参戦した櫻井心那。前半戦から数試合でトップ10入りする活躍を見せていたが、今大会で桑木志帆とのプレーオフを制し、念願のツアー初優勝を飾った。
その勢いは止まらない。楽天スーパーレディースで2勝目を飾ると、ゴルフ5レディスで3勝目、富士通レディースで4勝目を飾った。10代で4勝を挙げたのは、宮里藍、畑岡奈紗に続くJLPGAツアー史上3人目となる快挙であり、今季はさらなる飛躍が期待された。
ところが、15試合に出場して予選落ちが7試合と思うような結果を残せない。その理由を櫻井自身は次のように語る。「周りからも結果を求められていると感じていましたし、自分も結果を出したかったこともあり、スイングが縮こまっていたんだと思います」。櫻井の武器といえば、圧倒的な飛距離を生み出すドライバーショットだが、今季は今一つパワフルさが伝わってこなかった。「スイングに悩んでいたこともあり、振りたくても振れなかったんです」というのがその理由だ。
しかし、櫻井なりに調子を取り戻すための糸口を必死に探していた。「調子が悪いからこそ、練習で気がつくこともあります。自分を見つめ直すいい時間だったと思います」と、不振の時期を前向きにとらえるようになった。さらに、6月の全米女子オープンに参戦したことも刺激になったという。「トップレベルの選手を見て、皆さん曲がらないスイングをしているなと。基本的な部分がしっかりしていましたし、特にトップオブスイングの形が良かったですね」。新たな世界を見たことで、いつまでも悩んでいる場合ではないと気持ちを切り替えることもできた。
ドライバーも振り切れるようになり、ショットの調子も上がってきたところで、ツアー初優勝を飾った本大会を迎える。「プレーオフはもちろん、昨年のプレーはしっかり覚えています。ドライバーショットとパッティングの好調さで勝ちましたが、今年もそのイメージでいきたいです」。現在のメルセデス・ランキングは46位だが、まだツアーは折り返し地点にも到達していない。昨年と同じイメージで、巻き返しを狙う。
(山西 英希)
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