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2024.6.28

首位の桑木志帆、短期決戦は“ガツガツ”で

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

資生堂 レディスオープン 戸塚カントリー倶楽部 西コース(神奈川県)第2日

 荒天のため72ホールから54ホールのストロークプレーとなった今大会。短期決戦になったことで、第1日に出遅れた選手からは、残りの2ラウンドでは積極的にバーディーを狙っていくということばが多く聞かれた。しかし、そう考えるのは首位に立つ桑木志帆も同じだ。

 「きょうは雨が降っているし、無理せずプレーして、決勝ラウンドに備えるつもりでした。短縮競技になった以上、あしたからはガツガツいく作戦に変更します」。天気予報では残り2日間、降雨の予定はない。しかし、グリーンの状態はかなり軟らかくなっていることが予想される。ピンをデッドに狙ってもボールが止まるだけに、アグレッシブに攻めたいところだ。

 何よりも今の桑木にはそれだけの技術がある。前日もグリーンを外したのはわずかに2回、140ヤード以下の距離なら、高確率でバーディーチャンスにつけていた。聞けば、再現性の高いスイングを目指して、今年からトレーニングを始めたことが大きいという。

 「私の場合、インパクトで右肩が前に出るクセがあるんです。それだとクラブヘッドが上から入ってしまうので、右肩が前に出る動きを抑えるためにトレーニングを行っています」。一番の目的は肩甲骨周りの動きを滑らかにすることだという。肩甲骨の可動域を広げることができれば、右肩を前に出さずにインパクトを迎えられる。それだけ理想のスイングに近づけるからだ。

 当然、中途半端なトレーニングをするつもりはない。トーナメント中でもトレーナーを帯同し、週のはじめにきつめのトレーニングを行い、あとは軽いメニューをこなしていく。さらに、しっかりと体のケアをすることで、疲労感が残りにくくなってきた。競技が中止となったこの日も、コース外にある一般の練習場でショットの調整を行った後、軽めのトレーニングをこなすつもりだ。ただ、「きょうはそれに加えて、ネイルサロンの予定も入れています」と、女性らしい一面も見せる。

 「できれば72ホールをプレーしたかったですが、雨の中でプレーすることがいいのか悪いのかわかりません。ゆっくりと体を休める日だと思って過ごします」。もちろん、54ホールとなっても、桑木の優勝に対する思いが小さくなることはない。これまでの優勝争いで培ってきた経験を無駄にするつもりは一切ない。体力、技術面だけでなく、精神的にも強くなったことを証明するために、残り2日間は全力を尽くす。

(山西英希)

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