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2024.7.15

劇的・大逆転 古江彩佳-ついにメジャーV

<Photo:Matthew Lewis/Getty Images>

 USLPGAツアー、今季メジャー第4戦『アムンディ・エビアン選手権』大会最終日が14日、フランス・エビアンリゾートゴルフクラブ(6,523ヤード/パー71)で行われ、古江彩佳が最終18番で逆転のイーグル奪取。通算19アンダーで悲願のメジャー初Vを飾った。日本勢の女子としては史上4人目の快挙。

 胸がすくような、イーグルパットが決まった。首位タイで迎えたパー5の18番。古江彩佳は集中力を最高に高めた。第1打はファーストカットへ。迷わず、2オン狙いを選択する。池を越えてピン3メートルへナイスオン。スーパープレーの連続を、「ありえないぐらいのプレーができた。本当にうれしい」と、歓喜の涙を流した。

 1打差を追いかけ、2位タイからスタート。中盤まで、優勝経験のない同組のステファニー・キリアコウ、ローレン・コフリンが着々とスコアを伸ばしていった。古江もチャンスをつくったが、なかなかバーディーパットが決まらない。12番でボギーを叩き、一時は3打差をつけられた。

 しかし、「自分を信じた」と振り返ったように、その時を待つ。14番、一気に流れを引き寄せる。10メートルのロングパットをカップインさせた。続く15番は、さらに距離が長い12メートルを。パッティングがリズムをつくり、パー3・16番では第1打で、右の傾斜をうまく利用した。ショットの精度も特筆もの。ピン1.5メートルへ運び、勝負所を見極めた3連続バーディーである。最終組でプレーする3人のデッドヒート。史上に残る、ラスト5ホールの大逆転劇はスリリングだった。

 22年、ツアー初優勝のトラストゴルフ スコットランド女子オープンも4打差の逆転だ。2年ぶりのツアー2勝目。今季、前週まで16試合でトップ10が8回と、抜群の安定感を誇っていた。しかし、目標に掲げたパリオリンピックの日本代表争いでは、KPMG全米女子プロゴルフ選手権で山下美夢有が2位へ食い込み前回、東京に続いて再び、代表を逃した。

 「パリ(オリンピック)へは、優勝どころか、行くこともできなかった。でも、フランスで優勝できて、悔しさを晴らすことができました。カベを破ることができたと思う」といい、「そういえば最近、優勝を忘れていた」とも語っている。プライド復活宣言が、実に頼もしかった。

 1打差の通算18アンダー、2位はステファニー・キリアコウ(オーストラリア)、3位は通算17アンダーでパティ・タバタナキト(タイ)が入った。

 8人が決勝ラウンドへ進出した日本勢は、岩井明愛が通算9アンダー、10位タイ、西郷真央は通算4アンダー、35位タイ。山下美夢有は通算3アンダー、39位タイ、西村優菜が通算2アンダー、44位タイ。

 渋野日向子は通算イーブンパー、51位タイ。竹田麗央が通算3オーバー、55位タイ。勝みなみは通算7オーバー、63位タイだった。


<Photo:Valerio Pennicino/Getty Images>

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