2024.7.20
川﨑春花、クロスハンドで苦悩乗り越え2戦連続Vへ王手
<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>
JLPGAツアー2024シーズン第20戦『大東建託・いい部屋ネットレディス』(賞金総額1億2,000万円、優勝賞金2,160万円)大会第3日が7月20日、福岡県糸島市 ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(6,505ヤード/パー72)で行われた。この日も好スコアが続出。川﨑春花がトーナメントコースレコードタイの63をマークし、通算20アンダーで首位に立った。2試合連続Vを目指し、最終日へ挑む。1打差の通算19アンダー、2位は三ヶ島かな。通算18アンダー、3位から山下美夢有が追う。
(天候:晴れ 気温:34.2℃ 風速:2.2m/s)
《グリーン=スティンプ:9フィート コンパクション:21mm》
川﨑春花が、オープンウイークを挟み2戦連続優勝に王手をかけた。 5バーディー、ノーボギーで迎えた15番から最終18番まで、怒涛の4連続バーディー。山下美夢有、三ヶ島かならを一気に抜き去り、単独トップに立った。17番パー5では218ヤードの第2打を3Wでグリーンに乗せ、18番パー4でも126ヤードの第2打をPWで3メートルにつけるなど、ショットが冴えた。
常に一喜一憂せず、涼やかな微笑をたたえながらプレーしている印象がある。猛暑に襲われたこの日も、「昨日は前半バテましたが、今日は風も吹いてくれて、ずっと楽でした」と振り返り、盆地で蒸し暑いといわれる京都市出身とあって「京都の夏はもっと風がないですよ」と笑った。
だが、表情とは裏腹に、昨年は悩みに悩んだ。プロ1年目の一昨年に公式競技の日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯とマスターズGCレディースを制し、いきなり賞金ランキング8位。一気にスターダムにのし上がったが、昨年は一転して「ゴルフを続けていけないかもしれない」というほどの不振に陥った。昨年のこの大会も予選落ち。最終的にギリギリのメルセデス・ランキング48位で、辛うじてシード権を死守した。
<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>
今季も開幕から15試合中7試合で予選落ちしていたが、6月のニチレイレディスでパッティングをクロスハンドに変えたのが功を奏す。先々週のミネベアミツミレディス北海道新聞カップで1年7か月ぶりの優勝をもぎ取り、息を吹き返した。この日も前半に3番で7メートル、4番で8メートルの長いバーディーパットを決め、「(クロスハンドを)元に戻す気はありません」とうなずいた。
一方で、「スイングが去年よりずっと良くなっていると思います。私の持ち球はもともとドローですが、右ドッグレッグなどではストレートに打てるように練習して、だいぶできるようになりました」とも表情が綻ぶ。また、身長158センチ、体重51キロで華奢に見えるが、「トレーナーさんに教えていただいて、お腹の筋肉を働かせるトレーニングをしているところです」という。
試行錯誤を繰り返しながら復活、そしてさらなる成長へ歩みを続ける21歳。最終日は驚異的なハイスコアでの決着が予想されるが、「みなさん伸ばしていらっしゃるので、ついていければと思います。順位やスコアを気にせず、目の前に集中します」と、押し寄せるプレッシャーをひらりとかわしてみせた。
(宮脇 廣久)
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