2024.8.10
河本結、3打リードで臨む5年ぶり2勝目への挑戦
<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>
JLPGAツアー2024シーズン第22戦『NEC軽井沢72ゴルフトーナメント』(賞金総額1億円/優勝賞金1,800万円)第1ラウンドの残りと第2ラウンドが8月10日、長野県軽井沢町・軽井沢72ゴルフ北コース(6,685ヤード/パー72)で行われた。通算12アンダーで河本結が首位に浮上。3打差の通算9アンダー、2位に堀琴音。通算8アンダー、3位タイに原英莉花、小祝さくら、蛭田みな美が続く。
(天候:晴れ 気温:25.9℃ 風速:2.5m/s)
《グリーン=スティンプ:11フィート コンパクション:21~22mm》
前日は16番・パー5の第2打を打ち終えたところで降雨のため競技中断となった河本結。プレー再開に備え、練習場でボールを10球打ったところでコースコンディション不良によるサスペンデッドが決定。そのままコースを後にした。日ごろから自分のすべてをゴルフに費やし、24時間ゴルフのことを考えていると語る河本だが、なぜそれほどまで早く練習を切り上げたのだろうか。そこには明確な理由があった。
「体力を温存したかったからです」。今大会にしか出場しないのであれば、納得するまでボールを打ち続けていただろうが、河本はシーズンを通して高いクオリティのゴルフを目指している。休めるときはしっかり休んだ方がいいパフォーマンスを発揮できると考えたわけだ。
「もちろん、練習ラウンドでは結構ボールを打ち込みますし、スタート前の練習もじっくり行います。ただ、スイングやショットを仕上げるのはプロアマ戦を終えるまでです」。いざ試合を開始したら、3日間、あるいは4日間、毎日集中力を持続しなければならないので、練習はサッと切り上げる方針なのだ。
<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>
実際、今回はその作戦が成功する。第1ラウンドを再開した16番では5メートルを沈めてバーディー。17番、18番でもバーディーを奪い、66でホールアウトした。第2ラウンドも1、2番ホールでバーディーを決め、ラウンドをまたいでの8連続バーディーを達成。結局、この日は21ホール回って9バーディー、ノーボギーで通算12アンダーまでスコアを伸ばした。
中でも会心のバーディーだったのが、4番・パー4だ。ティーショットを左ラフに打ち込んだが、ピンまで残り191ヤードあったものの、5番ユーティリティーでピン手前約1メートルに寄せた。右手を高々と挙げてギャラリーにアピールするなど、珍しく喜びを目一杯表現していた。
また、今季はパーオンホールでの平均パット数が前週まで1.7392で1位だが、今大会での平均パット数が24と第1位だ。それでも河本は浮かない表情を見せる。「実は、パーオンホールでの平均パット数を1.6台にしたいんです。まだ女子には達成した方がいないので」。そのためには、ラインを読む技術とストロークの技術を今以上に向上させなければいけない。体力を温存したいといいながら、21ホールを回ったラウンド後は水平器を使用したパッティング練習をしっかり行っていた。
今季はトップ10入り回数でも12回で1位だが、未勝利だけに喜びは大きくない。振り返れば、ツアー初優勝を飾った19年のアクサレディス in 宮崎から約5年4カ月の月日が流れている。ツアー2勝目を達成する機は間違いなく熟している。
(山西 英希)
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