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2024.8.30

ツアー4戦目の18歳、村田歩香が首位発進

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2024シーズン第25戦『ゴルフ5レディス プロゴルフトーナメント』(賞金総額7000万円/優勝賞金1260万円)が8月30日、岐阜県瑞浪市・ゴルフ5カントリーみずなみコース(6559ヤード/パー72)で開幕。大会第1日、5アンダーをマークした村田歩香、ウーチャイェン、ささきしょうこが首位で発進した。1打差の4アンダー、4位には、小林光希、政田夢乃、原英莉花ら10人が並ぶ大混戦となっている。
(天候:曇り時々雨 気温:27.7℃ 風速:0.5m/s)《グリーン=スティンプ:8 3/4フィート コンパクション:19.5mm》

 昨年のプロテストに合格した96期生の村田歩香が、ツアーデビュー4戦目ながらもいきなり首位に躍り出た。これまでJLPGAツアーには3戦出場しているが、予選を通過していないどころか、ベストスコアが73とポテンシャルを発揮できていなかった。それがこの日は5バーディー、ノーボギーの67と完ぺきなゴルフを見せたから驚きだ。

 大変身の理由を本人は次のように分析する。「これまではショットをピン奥につけることが多かったんです。そこから3パットしてボギーというパターンにはまってしまって…」。ピンの奥につけると、どうしても下りのパッティングが残るため、2パットに抑えるのが難しくなる。そこで今回、村田がとった作戦が『とにかく手前から行こう』だった。

 その作戦は見事に的中する。奪った5つのバーディーの多くはピンの手前につけたものだ。その他のホールでもたとえグリーンまで届かなくてもいいと徹底して手前から攻めた結果、大きなピンチもなく、ノーボギーでホールアウトできた。もちろん、距離感が合わなければいくらピンの手前を狙っても、そこへボールを落とすことはできない。実は先週から新アイアン(ミズノJPX925ホットメタル)を使い始めているという。来月発売予定だが、契約プロの為ひと足早く使うことができたのは幸運だった。

 「以前使っていたタイプよりもソールが厚く、ボールが上がりやすいのが特徴です」。サイドスピンもかかりにくく、やさしさを感じるため、積極的にピン方向を狙えただけでなく、距離感も合ったという。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 現在18歳の村田は身長150センチと選手の中では小柄な部類に入る。その村田が目標とするのは同じ身長の西村優菜だ。「体型も似ているので、プレースタイルを参考にしやすいかなと」。決して飛ぶほうではないが、それを十分カバーするだけの精度を誇る西村。JLPGAツアーではすでに6勝を挙げ、昨年から米女子ツアーを主戦場としている。ジュニア時代から“小さな巨人”の異名を持ち、勝負に対する執念は人一倍強い。そんな西村は村田にとって格好のお手本というわけだ。ちなみに、村田の夢は、海外の試合へ出場し、西村と同組で回ることらしい。

 そのためにもまずはじっくりと、国内で地力をつけたいところだが、村田に焦りはない。「今週の目標は予選通過でしたが、ここまで来たら優勝を狙って頑張りたいです」という思いがある反面、「優勝を意識せず、いつも通りのプレーができたらなと思います」と足元をしっかり見つめている。

 今季はステップ・アップ・ツアーがメインであるものの、せっかくJLPGAツアーに出場したからには、経験値をしっかり上げたい気持ちは強い。台風10号が明日以降のラウンドにどのような影響を与えるか分からないが、せっかくの優勝争いを無駄にするつもりはなく、しっかりと今後につながる何かをつかみ取りにいく。

(山西 英希)

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