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2024.9.1

AIG女子OP帰りの竹田麗央、日本流に戻して逆転V

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2024シーズン第25戦『ゴルフ5レディス プロゴルフトーナメント』(賞金総額7,000万円/優勝賞金1,260万円)大会最終日が9月1日、岐阜県瑞浪市・ゴルフ5カントリーみずなみコース(6,559ヤード/パー72)で行われ、7バーディー、1ボギーの66をマークした竹田麗央が通算10アンダーで今季5勝目を飾った。
 2位は通算9アンダーで山内日菜子。3位タイに仲宗根澄香、安田祐香、佐藤心結ら5人が入った。
(天候:晴れ 気温:30.7℃ 風速:1.5m/s)
《グリーン=スティンプ:9フィート コンパクション:19.5mm》

 前週のAIG女子オープンでは海外メジャー初の予選落ちを喫した竹田麗央。リンクスで開催された同大会は風が強く、コースへの対応を上手くできなかったことを反省した。ただ、今の竹田には失敗を自分の糧とするパワーと気持ちの強さが備わっている。

 「自分のナイスショットがいい結果に結びつかなかったので、もっと練習しなければいけないと思い、今週は気合を入れました」。最も気をつけたのは、リンクスでのゴルフスタイルを日本スタイルに戻すことだった。

 一般的にリンクスは海から風が吹きつけるだけに、内陸よりも湿り気があるといわれている。しかも、林のような風をさえぎるものがないため、まともに影響を受ける。苦労したのは左からの風だった。竹田は左から右に軽く曲がるフェードボールを持ち球にしているが、左からの風だと右に流され過ぎてしまう。それを防ぐために無理にドローボールを打っていた。しかし、日本ではそこまで強烈な風が吹くことはないので、コントロールに自信があるフェードボールだけでいい。

 「まずはスタンスの向きを修正しました。ドローボールを打つ時は目標の右を向いていましたが、フェードボールでは目標の左をしっかり向いているかチェックしました」。大会前の練習では狙ったところへボールを打ち出しているかも確認。満を持して第1日を迎えていた。

 最終日、そのフェードボールが冴え渡る。まずは10番パー5だ。右ドッグレッグホールだが、ショートカットに成功し、ピンまで残り160ヤードの位置まで飛ばして見せる。そこから2オンに成功し、2パットのバーディーだ。さらに、優勝を決めた最終18番パー4でも、ドライバーを振り切り、ピンまで残り75ヤードしか残さなかった。1.5メートルのバーディーパットがウイニングパットとなったが、ティーショットの成功が呼び込んだバーディーだったのは間違いない。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 竹田の強さはドライバーショットだけではない。試合の流れでポイントとなったのは16番パー5だ。2打目を深いラフに入れ、そこからの3打目をシャンク気味に右へ打ち出し、グリーン右のラフへ。試合終盤でのミスに動揺することなく、50センチに寄せてパーを拾った。ショートゲームの上手さよりもメンタルの強さが際立った1打といえる。

 今回の優勝で早くも今季5勝目を飾った竹田。メルセデス・ランキング1位の座はしっかりとキープ。次なる目標はソニー 日本女子プロゴルフ選手権大会での優勝だ。

 「公式競技で優勝することが目標なので、そこを目指して頑張りたいです」。同大会では竹田と同学年の川﨑春花が一昨年、神谷そらが昨年優勝している。竹田が勝てば同学年での大会3連覇となるが、もちろん同大会初の快挙となるだけに注目したいところだ。

(山西 英希)

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