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2024.9.1

山内日菜子、シード維持への希望をつなぐ今季最高2位

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

ゴルフ5レディス プロゴルフトーナメント ゴルフ5カントリーみずなみコース(岐阜県)最終日

 最終組の7組前にスタートした山内日菜子だが、ホールアウトしたときには通算9アンダーで首位に浮上していた。いわゆるクラブハウスリーダーだったが、4組後ろでプレーしていた竹田麗央が最終ホールでバーディーを奪ったことで山内を逆転。2位に終わった。

 「首位で並んでいたのが竹田麗央さんだったので、どこかでバーディーを奪うだろうなと思いながら待っていました」。その反面、18番の難しさも感じていたので、ひょっとしたらという気持ちもあった。それを竹田が打ち砕いたわけだが、「むしろそこで決めてくるのがトップの選手だなと思いました」と、スッキリとした表情で語った。

 勝負ごとにタラレバは禁物だが、17番パー4でのボギーが悔やまれる。第2打をグリーン右のカラーへ運んだものの、ピンまでは約20ヤード。ここで山内が選んだのはパターではなくウェッジだった。アプローチが得意という自信とピンまでの間にあるマウンドを超えたかったのが理由だ。唯一誤算だったのは、思ったよりもボールが転がらず、1.5メートルの下りのラインを残したことだった。ボールは無情にもカップの縁を回って外してしまう。それでも山内は、「ウェッジを選択したことには悔いはありません」と言い切った。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 今季は前週まで23試合に出場して予選通過が9回、最高位が23位タイだった山内。メルセデス・ランキングも92位とシード権をキープするには黄色信号が灯っていた。その原因を次のように語る。「私の場合、クラブセッティングを父に任せていたんですが、最近は自分でクラブを色々替えていたんです。その結果、成績が出なくなってしまいました」。ドライバーからウェッジまでトータル的なバランスを考えてセッティングするツアープロは少なくない。本来、山内のセッティングもバランスが取れていたはずだったが、数本替えたことでそのバランスが崩れてしまったわけだ。

 「今回、久々に父がトーナメント会場へ来てくれたので、セッティングを全て見直してもらったところ、自分が思うようなショットを打つことができました」。特に良かったのがドライバーだったという。飛距離や方向性も安定したが、それ以上に思い切り振れる感覚がうれしかった。

 「正直、シード権のことも頭の中にありました。その意味では9月に入ったこの時期にクラブが決まってよかったです」。今回、2位に入ったことで、メルセデス・ランキングは66位に浮上。シード権獲得の50位以内も見えてきた。山内の逆襲はこれからだ。

(山西 英希)

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