1. ホーム
  2. ニュース&トピックス
  3. 山下美夢有、好スコアの要因はパー5攻略

2024.9.27

山下美夢有、好スコアの要因はパー5攻略

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2024シーズン公式競技・第3戦『日本女子オープンゴルフ選手権』(賞金総額1億5,000万円/優勝賞金3,000万円)大会第2日が9月27日、茨城県坂東市・大利根カントリークラブ西コース(6,845ヤード/パー72)で行われ、通算8アンダーで山下美夢有が首位に立った。2打差の通算6アンダー、2位タイに笠りつ子と申ジエ。通算5アンダー、4位にはアマチュアの岩永杏奈がつけている。
(天候:曇り時々雨 気温:24.6℃ 風速:2.1m/s)
《グリーン=スティンプ:10.75フィート コンパクション:21.7mm》

 前日の天気予報では朝から降雨だったが、午前中はそれほど多くの雨粒が落ちることもなく、快適にプレーできた選手が多かった。そんな幸運を自分のゴルフに結びつけたのが山下美夢有だ。いきなり出だしの10番・パー4でピンまで残り約20ヤード地点からチップインバーディーを決めると、11、13、14番でも立て続けにバーディーを奪うロケットスタートを見せる。気がつけば、その時点で通算8アンダーの首位に躍り出ていた。残り13ホールはイーブンパーだったが、8アンダーをキープし、首位で決勝ラウンドへ望む。

 「1ホール目でしっかりバーディーを決めることができたのはよかったですし、そこからいい流れで回れたと思います」。スコア自体は第1日と同じ68をマークしたが、第2日の方がラウンド後の表情は明るかった。理由の一つにパー5をしっかり攻略できたことが挙げられる。

 「このコースはボギーを打たないことも大切ですが、いかにパー5でスコアを伸ばせるかが大切だと思います」と前日に語っていた山下。今大会は6,845ヤードと距離が長い。いくらティーショットでフェアウェイをとらえても、2打目に持つクラブはどうしても長くなる。さすがに2年連続年間女王の山下でもパー4で何度もピンそばにつけることは難しい。ならば、確実にスコアを伸ばすためにも、パー5を制することが重要となる。第1日は4つあるパー5のうち1ホールでしかバーディーを奪えなかったが、第2日は3つのバーディーを奪った。それだけ自身のコースマネジメントが上手くいった証拠だろう。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 「最近は、パー5での縦距離が合わないことが多かったんですが、徐々に合うようになってきたので、明日からもしっかり取れるようにしたいです」。今季のスタッツを見ると、パー3とパー4での平均スコアは1位だが、パー5は7位となっている。ある意味、パー5のスコアは調子のバロメーターともいえるだけに、第2日の3バーディーはいい傾向であることは間違いない。

 今季は未勝利の山下だが、平均ストロークでは驚異の69.2477で1位だ。いつ優勝してもおかしくないゴルフを我慢強く続けている。今大会は6度目の出場になるが、22年は3位タイ、21年は7位タイに入っており、難しいセッティングでも対応できる準備も整っている。「天気の状態もありますが、明日以降もスコアをしっかりと伸ばせるようにしたいです」と語る山下。この日のラウンド後もドライビングレンジで入念にボールを打ち込んだ後、練習グリーンに足を向けた。前週は右膝痛もあり、大会を欠場したが、練習量は大きく変わっていないようだ。それだけこの大会に懸ける思いも強いのだろう。例年よりも時期的には遅くなったが、今季のツアー初優勝までそれほど遠くないことだけは確かだ。

(山西 英希)

このニュースをシェアする

記事検索記事検索ARCHIVE

search検索