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2024.9.28

河本結、表彰式でのJKスタイルに望みをつなぐ

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

日本女子オープンゴルフ選手権 大利根カントリークラブ 西コース(茨城県)第3日

 大会前から自分が優勝する姿をイメージしていると語っていた河本結。本戦に入ってもその思いは変わることなく、キャディーやマネージャー、トレーナーに対してことあるごとに、「今週の私はコレだから」と、優勝カップを持ったポーズを見せてきた。聞けば、最終日のウェアも紺色のブレザーに合わせて黒のポロシャツにブリーツスカートと決めているという。「イメージはJKですね」と、女子高生の制服スタイルで優勝カップを掲げるつもりだ。

 予選ラウンドを終えた時点では首位と6打差の12位タイと、目標実現は遠のいたかと思いきや、第3日は5バーディー、2ボギーの69をマーク。通算5アンダーまでスコアを伸ばし、首位と3打差の5位タイにまで順位を上げてきた。今大会は展開を読みにくいが、3打差なら逆転圏内だ。

 「元々、逆転優勝のイメージがあったので、いい位置だと思います」。日本女子オープンらしい、長いラフや距離のあるコースを相手にしてもマイナス志向は一切ない。「ラウンド中もずっと優勝カップを掲げている絵だけを浮かべていました」。すると、微妙なパーパットを迎えたときでも緊張感がなくなった。たとえそのパットを外しても、特に落ち込むこともなかった。

 「コース自体が難しいセッティングなので、プラスのイメージを持った者勝ちだと思いますし、楽しめますからね」。せっかく大きな舞台でゴルフをしているのだから、楽しまなければもったいないという発想だ。言霊ではないが、難しいことでも達成できると口に出すことで叶うことは珍しくない。

 最終18番では思わぬ幸運もあった。今季から河本は2パーセントの上り傾斜で、4.5メートルの真っ直ぐなラインばかりを相当練習しているという。パッティングコーチからの指示だが、ジャストインで入るように機械的にストロークできるようになれば、2ピン以内の距離は全てバーディーチャンスになるからという発想だ。それと全く同じ条件のバーディーパットをここ一番の大事な場面で迎えた。

 「油断できないなとは思いましたが、普段練習しているし、真っ直ぐ打つだけだと思って打ちました」。ボールは見事カップイン。首位との差を縮める貴重な1打となった。

 今季は5年ぶりのツアー優勝をNEC軽井沢72ゴルフトーナメントで飾った河本。自身初の公式競技優勝は大きな目標でもある。最終日はどのようなプレッシャーが襲ってくるか分からないが、くじけそうなメンタルは持ち合わせていない。黄金世代での大会6連覇を目指し、ひたすら突き進むだけだ。

(山西 英希)

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