2024.10.30
渋野日向子、10ヤードのアプローチ練習で上昇目指す
<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>
全米女子プロゴルフ協会公式戦『TOTOジャパンクラシック』(賞金総額200万ドル、優勝賞金30万ドル)が10月31日-11月3日までの4日間、滋賀県大津市・瀬田ゴルフコース北コース(6,616ヤード/パー72)で開催される。30日はプロアマトーナメントが行われた。
例年のように、今年も今大会に出場する選手には様々な思惑がある。米女子ツアー参戦を目指す日本選手は優勝してその権利を獲得したいし、そうではない選手はポイントの高いこの試合でメルセデス・ランキングの順位を上げようと考える。いっぽう、米女子ツアーの選手もCMEグローブポイントランキングの順位を上げたい気持ちは強い。今回、米女子ツアーのメンバーとして出場している渋野日向子もその一人だ。
同ツアーの最終戦であるCMEグループツアー選手権(11月21~24日)に出場するには、CMEグローブポイントランキングで60位以内に入らなければならない。現在、渋野の順位は56位。「60位以内というのは絶対に死守したいところです」。もうこれ以上順位を落としたくないのは正直な気持ちだろう。
今季は全米女子オープンで2位、全米女子プロで7位に入っている渋野。しかし、本人は納得のいかないシーズンだと振り返る。「それ以外の試合では予選を通過してもいい成績ではなかったですし、1年を通すといいシーズンだったとは言えないと思います」。本来ならシーズン終盤になって調子を上げたいところだが、運悪く体調を崩してしまい、思うようなゴルフをできていなかった。それでも、体調が6~7割方戻ったことで、今大会へのモチベーションも上がっているという。
<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>
「結果を求めたい気持ちもめちゃくちゃあるので、できる限り頑張りたいです」。19年のAIG女子オープンでメジャー優勝を飾った渋野だが、根底にある勝負強さは今でも失っていない。今年2度あるトップテン入りがどちらもメジャーというところが勝負強さを証明している。今大会では、あえて基本に戻り、10ヤードのアプローチを徹底して練習した渋野。「ショットに対するいいイメージが少ない分、その距離のアプローチを打たされることが多いかなと思って」。“備えあれば憂いなし”ではないが、アプローチの延長がショットといわれるだけに、その練習がショットの調子を上向きにする可能性は十分あるはずだ。
JLPGAツアーでは、今年の8月に開催された北海道meijiカップに出場したが、惜しくも予選落ちを喫している。当然、そのリベンジも果たしたいところだ。日本のファンに元気な姿を見せ、自らも手応えを感じるためにも、この4日間は悔いを残さないよう、目の前の1打に集中していく。
(山西 英希)
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