2024.11.1
竹田麗央、飛ばし屋揃いの大会でドラディス1位に
<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>
TOTO ジャパンクラシック 瀬田ゴルフコース 北コース(滋賀県)第2日
日本のエース・竹田麗央がジワリと順位を上げてきた。65をマークして15位から4位に浮上。首位の脇元華に3打差と、射程圏内にとらえた。実は第1日も竹田のショットは悪くなかった。フェアウェイキープ率は71.4286パーセント、パーオン率は88.8889パーセントで、ドライビングディスタンスも269.50ヤードで4位につけていた。にもかかわらず、スコアが今一つ伸びなかったのは、パッティングを決めることができなかったからだ。
「グリーンが重めでしっかりヒットしないとラインに負けてしまう状況に、上手く対処できませんでした」と前日は反省していたが、この日は「しっかり打つことだけ心がけました」と、カップの前でボールが止まるシーンは少なかった。
さらにこの日はショットが冴え、なんとパーオン率は100パーセントだ。2週前のマスターズGCレディースで予選落ちを喫した竹田だが、ようやく調子も上がってきたといえる。圧巻だったのは13番パー5で、残り240ヤード地点から3番ウッドで2オンに成功。約10メートルのパッティングを沈め、イーグルを奪った。
ドライバーショットの好調さもドライビングディスタンスが証明している。今大会は4番ホールと16番ホールの2ホールで計測しているが、4番では280ヤード、16番では262ヤードを記録。平均271ヤードで全体の1位を記録した。2日間トータルでも平均270.250ヤードで首位に踊り出る。世界のトッププロが集まる大会で飛ばし屋ナンバーワンを証明したわけだ。
<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>
「正直、計測ホールでは結構振りましたね」。竹田の表情を見る限り、成績で4位になったこと以上に嬉しそうな表情を浮かべていた。ちなみに、竹田流飛ばしテクニックを聞いてみると、「飛距離を稼ぎたいときは体に余計な力が入りやすいので、上半の力を抜いてスイングすることを心がけています」という答えが返ってきた。確かに、竹田のスイングはゆったりとしたリズムで振っているように見える。先週からドライバーを1年以上使っていたエースドライバーに戻したが、それも功を奏した形となった。
もちろん、今大会での成績も竹田にとっては重要だ。何しろ優勝すると、来年から2年間の米女子ツアー出場権を得ることができるからだ。12月に開催される同ツアーのQシリーズ最終予選にエントリーしているが、それを突破しても1年しか出場権を得ることができない。どちらに重きを置くべきか、竹田自身も熟知している。
さらには、JLPGAツアーの終盤戦を迎え、メルセデス・ランキング1位の座も確固たるものにしたい。竹田にとって今大会を制する理由は十分すぎるほどある。
(山西 英希)
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