2024.11.1
寺岡沙弥香トップ合格 2度目の大洗を攻略
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
『2024年JLPGA最終プロテスト』大会最終日が11月1日、茨城県大洗町・大洗ゴルフ倶楽部(6,602ヤード/パー72)で行われ、寺岡沙弥香が通算10アンダーでトップ合格を果たした。2打差の通算8アンダー、2位タイは徳永歩、都玲華。荒木優奈、神谷桃歌が通算6アンダー、4位タイに入った。通算4オーバー、19位タイの26人が念願の合格を果たした。なお、第1位は24年クォリファイングトーナメントファイナルステージの出場資格を付与される。
三度目の神正直は本当だった。第2日から首位に立った寺岡沙弥香が通算10アンダーでトップ合格。今年は3度目の挑戦だ。前2年、1ストローク足りずに落選の憂き目にあっている。まさに石の上にも三年-だった。
「すごくうれしいです」。ホッと胸をなでおろしたものの、すぐさま、反省の言葉を口にしたのは、これからがスタートを自覚しているからだろう。
「とてもしんどい一日でした。1Wの調子がいまひとつだから、第1打は3Wを多用して…。その影響でグリーンを狙うショットの距離が残る。もう、必死で18ホールをプレーした」と振り返った。続けて、「4番の3パットは、ちょっと…」。パー3のこのホールは、ちょっと鬼門である。何と、80センチのパーセーブができず、12番でも3パットのボギーを叩いたことが悔しくてならない。
崩れてもおかしくはない状況に立たされたが、あきらめない集中力をキープできたのは、同組でプレーした都玲華の存在が大きい。「都さんがとてもいいプレーをしていた。トップ合格はそれほど意識をしていなかったけど、やはり一緒にプレーしていると、負けたくはない。だから、お互いが意識をしながらになったのでしょうね」と、説明を加えている。
大洗ゴルフ倶楽部での受験は2度目。22年、7番ではロストボールのイヤな思い出があった。「人生は長い。まぁ、そんなこともあるだろうと、一度は割り切ったけど、なかなか記憶からなくならない」。それだけに、最終日の7番は全集中で臨んだ。そして、この日の初バーディーを因縁のホールで奪取。強い精神力が見え隠れする。
「去年の受験は今年こそ、のつもりでした。でも、何がダメだったのか…。そんな感じの失敗です。さすがに、大ショックでもう気力が失せた。2週間、無気力状態で寝込んでしまった」という。一度はクラブを握ることを断念したものの、周囲の励ましで、「あと1回。これが合格の原動力になりました」。まさに、今回は3倍返しのトップ合格である。
一方、自身の将来像を、「小学生、中学生のジュニア世代があこがれの選手、に私の名前をあげてもらえるようなプロゴルファーになりたい」。その第一歩は26日、クオリファイングトーナメントファイナルステージからスタートする。
24年、プロテスト受験の総人数は695人。26人の合格者が3.7%という超難関をクリアした。
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