2024.11.13
竹田麗央、ショットの軌道を修正して狙う今季9勝目
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
第43回大王製紙エリエールレディスオープン エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)
メルセデス・ランキング1位が決定した後、初めてトーナメントを迎える竹田麗央。やはり注目度も高く、プロアマ戦終了後はテレビなどのインタビュー取材を数多くこなしていた。しかし、タイトル獲得に浮ついた気持ちは一切ない。前週の伊藤園レディスでは今季4度目の予選落ちを喫したが、その原因を竹田自身はショットの球筋にあったと分析する。
「自分の持ち球はフェードボールなんですが、右回転があまりかからずにそのまま左サイドへ飛んでいってしまったのが何球かありました」。フェードボールは目標の左サイドにボールを打ち出し、そこから右に軽く曲がる弾道だが、右に曲がらなければ目標よりも左サイドに打ち込むことになる。伊藤園レディスの開催コースは、どちらかといえば左サイドにハザードなどが多くあったので、不安な気持ちが多少あったのかもしれない。
「前週から今週にかけて、その辺りを修正した結果、今日のプロアマ戦ではいい感じでフェードボールを打てました」。竹田の場合、いい時のスイングと悪い時のスイングを動画で見比べることが多いという。そこで気がついたのは、インパクト以降のスイング軌道だった。「本来はインサイドに振り抜きたいのですが、動画ではアウトサイドに振り抜いていました」。アウトサイドに振り抜くときは、スイング軌道がインサイドアウトになっているため、ボールに右回転をかけるのは難しくなる。逆に、インサイドに振り抜けば、アウトサイドインのスイング軌道になるので、自然と右回転がかかるというわけだ。
ショットの調子が上向けば、ティショットも不安なく打てる。今大会はパー5が3ホールしかないが、「すべて2オンできます」と言い切る。たとえグリーンを外しても寄せワンならバーディーなのだから、竹田にとっては比較的スコアを出しやすいコースであることは間違いない。
今大会には過去2度出場し、19位、25位と上位には入っていないが、以前と今年とではゴルフのレベルが大きく異なるだけに、優勝争いに絡む可能性は大きい。ちなみに、今季は予選落ち直後の試合は5位→優勝→5位の成績を残しているだけに、今回は優勝となる確率が高いのではーと振ってみたら、「そうなるように頑張ります」と苦笑いしながら答えた竹田。メルセデス・ランキング1位が確定したことで多少はリラックスできたことは間違いない。ドライビングディスタンスで1位をキープしている(262.72ヤード)が、そのドライバーショットを武器に今季9勝目を狙いたいところだ。
(山西 英希)
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