2024.11.15
山下美夢有、首位浮上で今季2勝目に視界良好
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2024シーズン第36戦『第43回大王製紙エリエールレディスオープン』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円))第2日が11月15日、愛媛県松山市・エリエールゴルフクラブ松山(6,575ヤード/パー71)で行われた。山下美夢有が通算12アンダーの首位に浮上。3打差の2位にささきしょうこ、内田ことこ、川岸史果、鈴木愛、竹田麗央ら7人が並ぶ。
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《グリーン=スティンプ:11 2/3フィート コンパクション:21.5mm》
スコアを伸ばし合う展開では、常にリードを奪っておきたいもの。いつどこから爆発的なスコアで追い上げてくる選手が出てくるか分からないからだ。その意味では、2位以下に3打差をつけて予選ラウンドを終えた山下美夢有は、理想的な展開で決勝ラウンドへ進むことになる。
「まだ2日間あるので、ミスを修正し、あすもいいラウンドをできたらなと思います」。今季の山下は、滅多に自分のゴルフに満足したようなコメントを発していないが、この日は珍しく「ショットが安定していたかなと思います」と語った。数字的にはフェアウェイキープ率が64.2857パーセントで、パーオン率が83.3333パーセントと、微妙な数字かもしれないが、ラウンドのリズム自体はスタートホールから悪くなかった。ティーショットをフェアウェイに置き、グリーンを狙うショットはピン手前に乗せる。この日初めてバーディーを奪った4番パー4がまさにそうで、上りの真っ直ぐなラインを残し、それをしっかりと沈めた。
前週の伊藤園レディスでは4位タイに終わったため、今季のメルセデス・ランキング1位の座を逃してしまった山下。3年連続年間女王は大きな目標の一つではあったが、逆にその重荷がなくなったことで、山下本来のゴルフがこの2日間はできていたように見えた。ラウンド中も同組の竹田麗央や青木瀬令奈と談笑するシーンもあり、スイングからも硬さが消えていた。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
もちろん、年間女王の座を逃したからとはいえ、勝利に対する意欲を失ったわけではない。「試合に出るからにはベストを尽くしてプレーするだけですし、優勝争いできるように頑張りたいです」と、ファイティングポーズを崩さない。さらに最終18番のように、右に曲げたティーショットやそこからグリーン手前のバンカーに入れたセカンドショットのように、思い通りにいかなかったショットに対しては、ミスの原因を突き止め、修正に力を入れることも忘れない。
シーズンは次週のJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップで終了するが、12月5日からはUSLPGAツアーのQシリーズ最終予選会が控えている。そのためにも、まだまだ調子を上げる必要があることは、山下自身も十分理解している。まずは、今大会で3打差リードを活かして今季2勝目を飾り、今後のゴルフに勢いをつけたいところだ。
(山西 英希)
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