好きです、小樽！　成田美寿々、ゲキ変の理由

＜写真：Atsushi Tomura/Getty Images＞

ニトリレディスゴルフトーナメント　小樽カントリー倶楽部（北海道）1日目

　プロゴルファーの向上心とは、コースを好きになることも含まれる。難コースを攻略しようというテーマが、成田美寿々を奮い立たせた。「調子がいいから、難易度はそれほど感じなかった。ただ、ショットが安定していない。90点と45点が交互にあったような印象です。いいショットが来ればバーディー。でも、悪いショットならボギーでした」と、この日のプレーを総括している。今年は『全米女子オープン』、『全英リコー女子オープン』とメジャーへ参戦。思うような成績は残せなかったが、学ぶことは多かった。何といっても、難コース=当たり前という独自の公式が完成。「多少、風が吹いてもたいしたことはない、と思えるようになりました。ここも、25、26日の練習日に結構、風が吹いていたけど、プラス10ヤードぐらいなら、想定内ですね。メジャーに出たことで、難しく感じなくなったのは大きい」と話す。そして、「今までプレーしたことがあるコースの中で、一番好きです。とにかく、メンテナンスが素晴らしい。ラフを少し伸ばせば、すぐにでも公式戦を開催できるでしょうね。難しいコースが私は、好きです」。

　一方、前週の『CAT Ladies』最終日から、パターを替えている。「ミーハー的で恥ずかしいけど、世界ナンバーワン(朴仁妃)と同じものです。もっとも、初めて使った最終日は結果が、もっと悪かったけど･･･」。それでも、成田はグリップを入れ替えるなど、フィットするように試行錯誤を繰り返した。「朝、目が覚めて、パッティングの調子がまず頭を過る。そのぐらい悩みが深かった。こんな経験は生まれて初めて。でも、きょう、プレーした感触が良かったので、ちょっと自信を取り戻せたような気がします」。名門コースは、人も育てる。成田が一番好き、といった意味がわかった。