2019.11.10
鈴木愛 2週連続完全V、それでも-
<Photo:Matt Roberts/Getty Images>
国内唯一の全米女子プロゴルフ協会公式戦。LPGAツアー第36戦『TOTOジャパンクラシック』(賞金総額1,500,000ドル、優勝賞金225,000ドル)大会最終日が11月10日、滋賀県大津市・瀬田ゴルフコース北コース(6,659ヤード/パー72)で行われ、鈴木愛が通算17アンダーで完全優勝。3打差の通算14アンダー、2位はキムヒョージュが入り、渋野日向子は通算7アンダー、13位だった。(天候:晴れ 気温:16.3℃ 風速:.0.8m/s)
ドラマチックレディーとも評していいほど、LPGAツアー通算15勝目は、荘厳で感動的だった。2位へ3打差をつける圧勝。「今までの優勝はどれもうれしい。ただ、今回は1番、それとも2番目ぐらいに来る、私にとって意味のある内容です。今大会で優勝することが夢のひとつ。今までは、優勝を争っても、なかなか勝てなかったから。毎年、世界との壁を感じた試合でした」。堂々と、気高く心情を言い表す。
とはいえ、前夜は不安を抱いてベッドへ入った。「勝てるのか。私のゴルフが通用するのか。いろいろなことが頭を過った」。それでも、「けさ、コースへ来たら不思議と、落ち着きが出た。スタートしてからは冷静で、スコアなど気にせず、集中できたと思います」。なるほど、ショット、パッティングとも安定感抜群。前半、4バーディーを決め、つけ入るスキを与えない。しかし、圧巻の内容でも、自身へ注文をつけた。
「後半、スコアが伸ばせなかったところが、まだまだ…。反省点です。サンデーバックナインに入って、スコアを伸ばせるような選手になりたいから」。いつものように、これで良し-はなかった。それだけに、18番は、「何打差があっても絶対、バーディーで締める」と誓ってプレーしたそうだ。54度の第3打をピン奥1メートルにつけるナイスショット。楽々とバーディーを奪う。
今大会の優勝で、USLPGAツアーメンバーとしての道も開けた。「アメリカツアー挑戦は、夢。行きたい気持ちを70とすれば、英会話や移動などに不安があるし、20ぐらいの数字になってしまう。落ち着いてから、ゆっくりと考えます」と、とどめた。史上3人目の2週連続完全優勝。また、年間6勝は、ツアー史上8人目の偉業だ。さらに日本のLPGAツアーの出場資格からの優勝は、2007年の上田桃子以来12年ぶりである。レコードラッシュに驚きの表情をつくった。
一方、ヒートアップしてきたのは、タイトル争いだ。賞金ランキングは、渋野日向子を抜いて、2位へ浮上。首位の申ジエへ、約680万円差と迫る。「次週は、あまり相性が良くない。だから、トップ10を目指して乗り切りたい。残り3戦、勝負をかけます」と宣言した。
天高く、秋晴れの1日。史上に残るデッドヒートは、続く。「今シーズン、世界ランキング20位以内で終わるように頑張ります」とも。2020年、東京オリンピック日本代表へ、再挑戦の決意まで固めた。
(メディア管理部・森谷 清)
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